エトランゼ帝国と、神聖レオナール帝国の二大帝国が、共通の敵である闇の勢力に対抗するために、利害関係を越えて『二帝(にてい)同盟(どうめい)』を結んだ。
とはいっても、主人公は勇者でも、女王でもなく、城下町に暮らす、王立施療院のシスター、カト
レーダと、宿屋の主人、アンドレなのである。
この物語は、主にこの二人の主人公、カトレーダとアンドレの目線で、物語は伝えられる。
勇者の一行や、その他関わりを持つ人物たちとの交流も描かれる。
この物語はフィクションです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-20 00:00:00
2058文字
会話率:3%
魔法の時代が終わったと考えられていたアンドーラの第一王女セシーネは、傷を瞬時に治してしまう不思議な力《治療の技》の持ち主だった。祖母の王太后はセシーネに施療院を設立し、その院長に就任するようにとの遺言を残してこの世を去る。
セシーネの父の国
王ジュルジス3世はその遺言に頭を悩ませるが、王室付魔術師のガンダスの助言を入れ、結局施療院の設立を決断する。
《治療の技》を広めたいセシーネだったが、医学の師の従医長のベンダーも《治療の技》の師ケンナスも《治療の技》には慎重だった。
そして、大部分の人たちは魔法とも不思議な《治療の技》とも無縁の生活をしていた。
だが、王室付魔術師のガンダスは《治療の才》のある子供たちを見つけて来る。
また、一方、「王立施療院」の設立準備に大蔵卿を辞職したブッルクナー伯爵がセシーネに助力を申し出る。
順調に「王立施療院」の設立と|治療師《・・・》の地位を確かなものにように思えたが、その前途には、様々な問題がセシーネを待ち構えていた。
その一つが、今は救貧院の院長をしている元女官長のキルマ・パラボン侯爵夫人だった。彼女にとって、《治療の技》、特に《見立て》という|治療師《・・・》独特の診察方法は、忌むべきものであった。
だが、ガンダスは次々と《治療の才》のある子供たちを見つけて救貧院に連れて来る。キルマは、表面上は協力をセシーネに申し出るが、実際は《治療の技》とは、関わりたくはないと思っていた。
また、セシーネには「福音教会」の「魔女」という断罪にも対抗をしなければならなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-25 11:12:43
519293文字
会話率:38%