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※転移転生、悪役令嬢モノではありません。
婚約者である侯爵令嬢の素行に問題があるとして婚約破棄を言い渡したグレンガルド王国王太子、ルーカス・アラーナ・グレンガルド。
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かしその直後、父である国王から王命たる婚約を勝手に破棄したために反逆罪を言い渡され、廃嫡された上に国外追放を言い渡されてしまう。
呆れたルーカスは城の宝物庫からごっそり宝物を持ち出し、配下の密偵たちと共に国を出ることにした。その途中、もふもふの獣耳と獣尻尾を持つ狐の獣人少女ロレーナ助けることになる。
髪と耳、尻尾以外に体毛のないロレーナは毛なし獣人と呼ばれ、差別の対象だった。しかし獣耳と獣尻尾が大好物だったルーカスは迷うことなく彼女を溺愛する。ロレーナもそんな彼にすぐに懐き、逃亡の旅に同行することとなった。
旅を始めて間もなく、一行は盗賊に襲われている商隊に出会う。しかし手出しするまでもなく商隊の護衛をしていた冒険者パーティーが対処し、二人の盗賊の捕縛にも成功していた。
冬の街道を国外に向かうのは、か弱いロレーナに負担が大きいだろうと、ルーカスは商隊の馬車に乗せてもらうことを考える。幸い彼のマジックボックスには大量の宝物と金貨があったので交渉すると、代金を支払うことですんなりと了承してもらえた。
ところがその夜、捕らえた盗賊が民家に火を放って逃亡を企てる。産まれたばかりの子供を含む一家四人が焼死してしまったが、影からの密偵の手助けにより盗賊は無事に討伐された。
その後の道中で昼食のために休憩していた時、マジックボックス内では時間が進まないという特性を利用して、湯気の立つスープを見た商隊を率いる商人セルジオにいたく感心される。マジックボックスをそのように使うなど思いつかなかったそうだ。
新たなマジックボックスの使い方を教わった礼として、ルーカスはセルジオから一家四人が一年間暮らせるほどの金貨を受け取り、彼らと別れて旅を続ける。
廃嫡され国を追われた元王太子と、可愛らしい狐の獣人少女の旅が幕を開けるのだった。
◆ 通貨単位の日本円イメージは以下の通りです。
金貨1枚10万円
小金貨1枚1万円
銀貨1枚1000円
銅貨1枚100円
鉄貨1枚10円
※本作はカクヨムと小説家になろうにて公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-16 07:09:27
96668文字
会話率:77%