嘘だけで人生を作り上げていた高校2年生の|唹話薫《よばなしとおる》。
彼は原因不明の難病により、命を落とした。最後の瞬間を自分の嘘で孤独に過ごすことを選んだ透。しかし、いままでの人生を悔やみ、愛する人への思いさえ嘘にした自分を恨まずにはいら
れなかった。それを挽回することもなく、透は人生の幕を下ろした。
はずだった。
気づくと透は白で埋め尽くされた部屋にいた。彼の前には一人の少女が。
「あんたの父親が無理やり結んだ契約によってあなたの人生を違う世界で続けさせてあげる」
考古学者だった父の力で自称女神の女の子によって異世界に飛ばされた透。
そこは魔法や神秘で満ちたゲームのような世界だった。
「貴方、面白いかおしてるわね」
いきなり話しかけてきた礼儀知らずな女の子。その子の顔を見て、透は驚愕する。
彼女は透の愛した女の子と瓜二つの容姿だった。彼女の願のために透は再び嘘を語り始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-01 00:27:44
5325文字
会話率:42%