――〝孤高の眠り姫〟
それが彼女に付けられたあだ名だった。
流れるようなポニーテールに、汚れを知らぬ真っ白キメ細やかな肌。
いや、美辞麗句さえも必要ないかもな。
目にした誰もが絶世の美女と認めることだろう。
しかし
、そんな彼女には常人とは違う一つの大きな特徴があった。
彼女は〝全ての人を拒絶する〟のである。
見た目が良ければそれだけで彼女の周りには男女共々集まってくるはず。
……まるで角砂糖に群がるアリのごとく。
しかし、それすらも決して受け付けることはなかった。
眠り姫は今日もまた、己の世界の中でくぅくぅと寝息を立てていらっしゃる。
だが、そこに馬鹿電波ツインテールと変態秀才腐れ縁野郎も加わって……!?
「……見るな、寝にくい」
「美佳は先輩のことが大好きなんですーッ!」
「でも僕は可愛いモノが大好きなんだ。それはもう、蜂蜜塗って食べちゃいたいくらい」
あ、いや、なんだどうした畜生め。
平和な日常はどこに飛んでいっちまったのか。
どいつもこいつもキャラが濃すぎる。
……さすがの俺でもお手上げかもしれん。
天の神様よ、いるなら今すぐ降りてこい。
ワンツーパンチを二、三発噛ましてやるからさ。
「畜生め、お前ら少し黙ってろぉおッ!!?」
喜劇、純情、時々涙。
今から紡ぐは、そんな温かな恋物語。
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こちらの作品は『第12回ネット小説大賞』に
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-04 01:01:07
119877文字
会話率:16%
半年前、勇者として異世界へ召喚された荻野翔真は、国王の命を受けて魔王と戦うが、レベルが足りずにあっさりと敗北してしまう。
その後、魔王に強制的に連れて来られた魔国で出会ったのは、見た目は金髪縦ロールの悪役令嬢ベアトリクス。翔真とベアトリクス
は互いの利得のために結託することとなった。
素直になれない二人の焦れ焦れした話。
※悪役令嬢なのは見た目と口調だけです。
※快適な睡眠と抱き枕、の番外編となります。本編を読まなくても大丈夫ですが、時折、本編の主人公も出てきます。中編予定。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-22 20:00:00
52617文字
会話率:33%