主人公は、過労死で人生の幕を下ろしたOL。転生するときは、ファンタジーな世界でのんびりしているというイメージのある精霊に転生したいと願った。主人公は、願い通りファンタジーな異世界で精霊に転生して願いがかなったと思ったがこの世界には一つ問題が
あった。この世界の精霊は・・・・・なんと働き者のようで、転生したての主人公の前で慌ただしく働いている同胞たち。のんびりするために、人間を辞めて精霊に転生したのにこの世界でも働かないといけないの!?それに精霊は過労死することはないからご心配なく?いやいや、それってもっと嫌だ!!働きたくないのに同胞たちを見ていると無駄な動きが多くてついつい手を出してしまう。・・・あれ?気付いた時には精霊達の中心で働いちゃってる?どうしてこうなった?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-10 00:00:00
20725文字
会話率:29%
博士の作り出した家事ロボットは、できそこないのブリキのおもちゃそっくりだった。掃除もまともにできず、俺の命令を断った。博士がこのロボットに与えたプログラムとは・・・。
このお話は博士と私が織りなす会は劇のようなショートショートの一つです。
他の作品との関連性は薄いので単独で読めます。
短いお話ですので、息抜き程度に読んでいただけると嬉しいです。
スマホ向けです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-24 01:25:00
1029文字
会話率:93%
一章 血の疼き
―眼の焦点が合っていない。
行き成り、眼の前の男が威勢の良い声を上げて私を呼び止めた。大学生風の服装から察するに、繁華街に付き物の親父狩りかとも思ったが、その割りには眼の中に見える光りは濁っている。酒に飲まれた只の酔っ払
いとも思えるが、喋り方と雰囲気から、過去に何人も見て来た輩に近い物を感じさせる。
「おい、おっさん」
私は声を掛けられたのを無視して歩き去ろうとするが、男は執拗に食い下がって来る。
「さっきから絡んで来るが、酔っ払いを相手にして要る程暇じゃない」
繁華街の光りが眼に眩しい。私は、眼前の男に言葉を叩き付けて歩こうとするが、その私の態度が気に障ったのか、身長が高いのを誇示する様に上から私を見下ろし乍、乱暴に胸倉を掴んで来る。私は男を見上げ乍、自分の身長が180cmだと云う事を思い出した。身長は決して低くは無い筈だ。
「声を掛けているのが聞こえないのか?」
「何度も同じ事を云わせるな。悪いが、絡むのなら他を探してくれ」
「話をする時は、ちゃんと眼を見て話せよ」
「見ているさ。それとも、濁った眼では分からんのか?」
「おっさんの癖に、生意気なんだよ!」
「悪いが、坊やにおっさん呼ばわりされる覚えは無いな」
掴んだ胸倉の手首を掴み締め上げると、男は軽い呻き声を上げて手を放す。繁華街での喧嘩は見慣れているのか、誰一人として立ち止まる者は無く、私達を避けて通り過ぎて行く。
「て、てめえ」
「絡むのを止めれば、手を放してやるよ」
軽い挑発。この手の輩は、中途半端な対応をする方が面倒臭い。
「調子乗ってんじゃねえよ!」
男が叫び声を上げると同時に、空いている手で殴り掛かって来るが、喧嘩慣れしていないのか、大袈裟で無駄な動きが多い。私は軽く顔を背けてパンチを交わし、脛をつま先で思い切り蹴り付ける。
「ぐぁ!」
男が短い悲鳴を上げてその場に座り込み、見下ろしていた立場が逆に成る。
「用事は、もう済んだか?」
「この、糞親父が!」
「余り大声を上げない方が良い。警察が来て困るのはお前さんだ」
「その前に、手前をぶっ飛ばしてやる!」
男は足を抱えた侭で睨み付けて来る。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2012-02-05 15:58:54
2948文字
会話率:53%