帝国の軍事国家「ヴァルネスト」。
魔導技術が産業と兵器の両輪として発展したこの国で、
若き技術者・リディアは、亡き父の研究を追う中、
“碧翠の災厄”と恐れられる貴族将校・カイルと出会う。
寡黙で冷徹な彼は、なぜかリディアにだけ、その沈黙を
破る。
魔導工学、暴走する軍、王族と貴族の対立。
交わるはずのなかった二人は、帝国を揺るがす真実の中心へ。
――誰にも渡す気はない。……君の技術も、君自身も。
操られる運命の中で、ふたりだけが見つけた選択。
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不愛想な軍人と、まじめな技術者。
陰謀の中で、ちょっとずつ信じ合っていくお話です。
※恋愛、がっつりあります。(主観)
※毎週金曜夜に投稿予定です。カクヨムにも掲載中です。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 20:00:00
20678文字
会話率:30%
「きみからのプロポーズ? あれほとんど人質使った脅迫だったから、今思い返せばちょっと面白いよね」
「だろう。おれは陽気で面白い男だからな」
「その表情筋死んだままなドヤ顔は面白いけど、たぶん私以外の人は陽気どころか凍りつくだろうなあ」
【無自覚溺愛な片想いグリフォン×恋に疎い人誑し戦姫による、致命的な殺し愛婚姻譚、開幕!】
王女アルヴィアは生まれながらにして、人間離れした天賦の戦いの才があった。
そのうえ、齢十歳にして国滅ぼしの秘宝「天鎚ミョルニル」の適合者として覚醒する。
しかし、アルヴィアが十三歳の時に母国へと「人類の天敵」とされ全人類の殲滅を目論むグリフォン、鷲獅子王シヴが侵攻してきた。
アルヴィアは母国を守るため対鷲獅子王兵器としてたった一人、シヴへと戦いを挑み、鷲獅子王と戦姫の死闘は十年続く。
そして死闘が始まって十年目のとある日。とうとうアルヴィアはシヴに死の間際まで追い詰められ、刺し違える覚悟を決めるが、そこでなんと、シヴが「選べ。おれと婚約するか、このまま全人類諸共死ぬか」と脅迫に近いプロポーズをしてきた。
アルヴィアは「私が生きている限り、私以外の誰かを殺すことは断じて許さない。約束を破った場合は、婚約諸共きみを今度こそ殺す」という条件付きでシヴとの婚約を受け入れる。
だが、無表情が常であるはずのシヴは、殺し合い以外のアルヴィアへの態度や挙動が時たまおかしく……?
こうして二人は無自覚な両片想いにも気付かぬまま、互いの「求めて止まない目的」を果たすため、婚約者であろうと日々楽しく殺し合う!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-11 19:12:51
60012文字
会話率:45%