百年続く戦争で、最愛の人を亡くしてしまったアルゴ。その悲しみから、アルゴは一つの強大な魔法を発動させる。「全てを、原点に」そう言って放った魔法は、自身の命を代償とし、百年続いていた戦争に終止符を打つ魔法であった。「一度でいいから、見てたかっ
たな……戦争のない世界を」そう言って静かに消えていったアルゴの意識だったが、目を覚ますと、そこは今まで見たことないほど綺麗な森の中だった。だが、最愛の人を亡くしたアルゴは、自分に生きる意味なんてないと考えるが、不意に頭をよぎった言葉に、再び動き出す。「今度こそ、戦争を止める」
だがこの時、アルゴは知らかった。自身が百年続いた戦争に終止符を打ったことを。目覚めたのが千年後の世界だということを。そしてなにより、この世界にとって、自身が『灰色の魔神』として英雄になっているということを……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-04 21:00:00
10971文字
会話率:29%