小学生の頃から何故か、ある種の女性から恋をされ、執着されることの多い『私』こと沖田虹子。それでも今まで無事にやり過ごしてこれたが、大学生三年生の時に出会った高崎セシルの異常な執着には激しく困惑させられる。行く先々に現れ、どうやって調べたのか
虹子へメールをしつこく送りつけてくる彼女。虹子を『殿下』と呼び、故国へ帰るよう迫る。彼女の妄想に手を焼き、ゼミの先輩に彼氏役を頼んだり虹子に出来そうなことは色々したが、彼女の執着は衰えない。恋でなく忠誠、という形で執着している彼女の歪んだ愛が怖くなり、虹子は警察に届けた上で逃げだす。
しかし、心配して駆けつけてくれた幼馴染も彼氏役を頼んだ先輩も、実はセシルと同じく前世で虹子に仕えていた者たちだということがわかり、愕然とする虹子。虹子の意思を無視し、彼等が勝手に自分の思惑だけで動いているのに、虹子は深い絶望と怒りに我を忘れる。
究極の選択が、最後に虹子に託される。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-12 18:41:49
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会話率:24%