── ひとりの旅人が羽衣を纏った天女に恋をした ──
── それがすべてのはじまりだった ──
よう、いらっしゃい。ここは飯屋『エンジェル・ハイロゥ』だ。
迷える旅人がふらりと立ち寄り、うまいもん食って旅の続きに備える場
所。
そんなカンジで気取ったり構えたりせずに気軽にメシを喰える大衆食堂さ。
まぁ、内装が喫茶店だったり浜茶屋だったり度々変化したりするけどな。
気にするこたぁねぇ。ここは元々『そういう』ところだ。女房のシュミでよ。
いったい自分は何処に迷い込んだのかって顔だが、まずは席に座りなや。
なんにする? ウチは【こっち】のメニューが基本で変り種が多いんだ。
いちおう【あっち】側の人にも分かるようなメニューにしてあるがどうだ?
煮込みものに炒めものに蒸しものに焼きものに揚げもの。なんでもござれだ。
アンタら『ふぁんたじぃ』の住民にゃ未知の物かもしれねぇが味は保障するぜ。
ただしひとつだけ初見の客は注文前にやってもらうことがある。
飯を頼む前にアンタの【心の闇】を聞かしてくれねぇか?
美味しいものを喰って心の闇を打ち払い、心晴れやかに旅に出てもらう。
この店は開業当初からそういうコンセプトなんでね──
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*こちらはタワーディフェンスはつらいよの番外編になりますが、
この物語単体でも楽しめるよう構成しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-09 06:00:00
45153文字
会話率:25%
太陽ジンジンの夏のビーチに来てみたら
ギャルがきゃるんと俺の腕に
ベイベ、一体何事さ?
「それがお前の彼氏かよ!」
ベイベ、野郎に追われてたか
「ち、それならそうと早く言えよな?」
野郎どもよ、彼女、流れからしてそう言ってたんじゃね? とは
思うがまあそれはそれ。野郎どもは退散したのさ
「ありがとねぇ、助かったよ。それじゃ、また危なくなったら助けてね」
ギャルはそれだけいうときゃるんと駆けてった
だけどベイベ、追っちゃ駄目だぜ
これがこのビーチなんだぜ
ジンと俺は思うのさ
じゃあまた来年な
というわけで、他サイトの同タイトル企画で執筆・発表した旧作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-11 14:43:31
725文字
会話率:25%
人間の精神に働きかをする機能を持った、ナノマシンによって形成されるネットワーク『ナノネット』。それが自然界にも繁殖をしているという世界設定の話です。今回は、人格が侵食をされた男が失踪してしまったりだとか、”人を吸う町”の都市伝説が関わったり
だとか、海の中にナノネットがあったりだとか、そんな事が起こりつつ物語が進みます。なんて、色々書いていますが、本当のメインテーマは自己同一性だったりする、そんなSFです。キャッチコピーは「浜茶屋、海が好き」(嘘)。藤波親子は出てきません。このシリーズの3作目です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-03-25 01:27:04
93149文字
会話率:27%