事故か老衰かそれとも病気かなんの因果か死んでしまった俺はこれまたなんの因果か異世界に流れ着いた。
さあ、ファンタジーな英雄譚でも始めようかと考えていたある日俺の中に幻想は、ファンタジーは粉砕されある意味幻想的です破滅的で最悪な現実が侵略し
てきた。
いや、幻想なんて最初からなかった。
生き物がその命を紡ぐ限りそこに幻想などなく。あり得るすべてはリアルのなのだから。
人の悪意も世界の拒絶も軋んだ果ての災厄も…すべてすべてが泡沫の夢ではなく鉄の匂いと土の味でできた泥臭い本当で、現実だ。
そうとも、これは俺が主人公の話じゃない、ちょっとばかり運が悪くて異世界から流れてきた。ただの男の見る世界の話だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-14 00:00:00
64340文字
会話率:48%