高坂緋色《こうさかひいろ》が朝起きると、そこは剣と魔法の世界だった。……のだが。「俺が一番嫌いな言葉は、『非日常』だ!」残念なことに、この男には非日常への憧れというものがまったくといっていいほどなかった。緋色は決意する。このばかげた世界を
、全力で否定することを。しかし、元の世界に戻るために倒さなければならない魔王は、緋色の実の妹、高坂日和《こうさかひより》だった。「『魔王であること』!それがわしのレーゾンデートル!」これは、中学二年の妹の野望を打ち砕かんとする世界一残念な勇者の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-07-19 18:45:35
412文字
会話率:47%