あなたは扉屋≪ゾイ・ティーダー≫という店を知っているだろうか?
どこにでもあるし、どこにもない。
いつでもあるし、いつもないその扉屋には
不思議なうわさが流れている。
時間は残酷だ。亡き人とは二度と言葉を交わすことはできない。
たった1度
、たった1言だけ。そんな常識を覆してくれる扉があったら?人は何を語るのだろうか?
これは、死に分かたれた人々の紡ぐ話。
記録に残らぬ者も、起き上がる者も。
不思議に奇妙なこの扉。
この扉に手を掛けた人々を、お客様の行く末を。
紡がれた話を。覗いてみようじゃないか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-30 01:48:55
7524文字
会話率:7%