『魔王戦隊ダークトリニティ』
― 正義が正義である限り、“悪”は立ち上がらなければならない ―
異世界ノクタリア。
闇と魔力に満ち、人知れず悪と共存してきたこの世界に、突如として現れたのは――
地球から来た「聖断戦隊ジャスティスフェイス」
と名乗る“正義”の戦士たち。
彼らはこう断言する。
「この世界は、悪で染まっている。我らが浄化し、正しき秩序をもたらすのだ」と。
だが、その正義は、村を焼き、声を奪い、色を消していく。
それは、価値観の押し付けに他ならなかった。
その侵略に、かつて“正義にすべてを奪われた者たち”が立ち上がる。
炎の魔王・グリム。
氷の賢者・ネビュロス。
幻と毒の舞い手・ヴェルミリオン。
彼らは「魔王戦隊ダークトリニティ」を名乗り、“悪”を背負うことで、自由と表現、そして多様性を守る道を選んだ。
信じる者同士が刃を交える、“正義 vs 正義”の戦い。
そこに真の悪は存在しない。あるのは、信じる道を譲れなかった者たちの衝突だけ。
魔王戦隊は問い続ける。
「お前の正義は、誰の声を黙らせた?」
これは、
“正義”に苦しめられた者たちによる、
“悪”を演じる覚悟の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-15 13:54:26
15205文字
会話率:33%