「ワシを残して先に行け!」
「ガルム、そんな……!」
「勘違いするな。後で追いつくから先に行ってろという意味だ」
ドワーフの『拳士ガルム』は、勇者パーティを魔王の元へ送り届けるため瀕死の重傷を負った。
「……さすがにこれは助からんか」
大きな穴の開いた腹部を見下ろすガルム。
武人としては理想の最期であり悔いはなかったが、そこに水を差す奴が現れた。
近接戦最強の『剣魔グリムザール』。
ガルムとの決闘に異常なまでのこだわりを持つ魔族が、こう申し入れてきたのだ。
「ガルムよ、ひとつ約束をしないか? 互いに転生し、新たな生を得た後また相まみえ、今度こそ一対一で決着をつける。そういう約束だ。我が一族に伝わる秘術を受け入れるなら貴様は、次の生を得ることができるのだ」
「次の生……次の戦い……」
生きること、それ自体にこだわりはない。
だが、『まだ戦える。まだ殺し合いができる』というのは魅力だった。
戦闘狂なところのあるガルムはこれを快諾。
次の生でグリムザールとの約束を果たそうとしたのだが、転生先はまさかの『エルフの幼女』で……?
「なんでだ!? なんでエルフ!? ワシの鍛え上げられた上腕二頭筋は!? 苦味走ったいい男ぶりは戻ってこないのか!? おぉのぉれぇ騙したなグリムザールうぅーっ!」
前世とはまったく異なる脆弱な肉体と、反則レベルの可愛さと。
相反する要素に悩まされつつも、ガルムはしぶしぶ修行を続ける。
足りない『気』を『魔力』で補い、脆い『肉体』を『技術』で補う。
努力と工夫は着実に芽を結び、やがて『最強の冒険者』とあだ名されるようになるのだが、あまりにも可愛すぎるため『最カワの冒険者』と噂されるようにもなってしまう。
「次はこれ着て! ミニスカドレス! 大丈夫、絶対似合うよ! ディアナちゃん最強に可愛いから!」
「うるさいうるさい! ワシの求める最強はそうゆーのじゃないのだあー!」
『武と可愛さ』の狭間で揺れるガルム(ディアナ)の、明日はどっちだ?
※ドワーフ→エルフのTS転生バトルコメディです。
※ディアナ(ガルム)がとことん愛されます。
※グリムザールの意外な転生先を探りつつ、お楽しみください(登場する女の子の中のひとりです)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 18:19:00
123966文字
会話率:39%
本家大元に電話を掛けるという報せを聞くと、落ち着いては居られない。
けれども足掻いたところで何一つ未来は変わらないのである。
やるだけの事はやりました。後悔はありません。
でも今少し、運命は私を甘やかし過ぎではないかな。
注意事項1
起
承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
あと何回繰り返すんだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-26 18:01:04
780文字
会話率:30%
机の上には黒に金字の鮮やかな、真新しい本が一冊。
一度目を瞑り、辺りに満ちる本の香りを胸いっぱいに吸い込む。
気付いた時には、少女は居なくなっていた、まるで煙のように。
【図書館】とも呼べる広大な空間に、ボクは一人、取り残されてい
る。
焦点のずれた世界で、今一度卓上の本を眺めた。
彼女が人生と称した物語、その内の一冊。次はこれを読めということなのだろう。
本を手に取る。帯にはこう、書いてあった。
『気になるのなら、表紙を開き、頁を捲るといい。これはオレの生涯。血に塗れ、欲に溺れた――』
煽り文句を最期まで読まずに、表紙を手繰る。目次は読み飛ばした。ただの数字の羅列をどう理解しろというのか。
そうしていると突然現れた文に目が留まる。
語り口は仰々しいものの、どこか少女の香りを纏う流麗な文字。最後の一言を理解した時、意識が、すぅっと遠のいた。
『彼の者、魔神に見染められし欲望の徒。其は満ちるを知らず、また己が器を見もしない。汝、こころして見よ。彼の最期、その救い難き結末を――なーんてね』
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
他サイト カクヨムにて同時投稿中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-26 22:00:00
70146文字
会話率:30%
人間の欲求というのは、どうして、こうも果てしないんだろう。
あれを得たら、次はこれが欲しい。
あれが出来たら、次はこれがしたい。
そして、湧きあがる欲求が大きくなりすぎて、叶わなくなると、勝手に落ち込み、絶望する。
それの繰り返しだ。
だ
からこそ、私は、この想いを「絶対に届かない人」へと向けた。
最初から、諦めていれば、傷つくことなんてないのだから。
天宮 琴美(あまみや ことみ)。21歳。
趣味は、アニメとゲーム。カラオケ「MUSIC CASTLE」でアルバイトをしている、見た目も服装も地味な、大学4年生。
小学校からの親友、綿森 湊希(わたもり みなぎ)は、読者モデルを務めたことがあるほど、美人でスタイルがいい。
それゆえ、琴美は、いつも湊希と比較されてしまう。
湊希が原因の失恋が立て続き、いつしか、琴美は3次元との恋を諦め、恋愛シュミレーションゲーム『君だけの執事』に没頭する。
そんなある日、琴美が『君だけの執事』の中で、最も推している「タクト」の声優が、「MUSIC CASTLE」にアルバイトとして入店してきて……?!
琴美と、周りの仲間たちの、不器用な青春を描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-05 21:45:56
6676文字
会話率:31%
おっぱい ちんこ きんたま とくれば 次はこれ。
悪いのは暑い夏。
最終更新:2014-08-06 22:17:06
2028文字
会話率:99%
和葉がお隣さんから貰った、文様が刺繍された布袋は、中に入れると物が消えて、たまに物が現れる。
不思議な異次元バッグであった。
「次はこれを入れてみよう!」
一方、セリドの王子アベルは陥れられた罪で国を追われていた。彼が行く先々に不思議な物
が出現する。
「これは運命の女神の祝福か?」
そんな袋越しの異世界交流の始まり。
*作者サイトでも公開してあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-18 10:00:00
112849文字
会話率:41%
肉食、草食、の次はこれ、なのかな……。
最終更新:2013-12-17 00:01:17
534文字
会話率:0%