りん、りん、と風鈴の音が聞こえる。
老若男女が生み出す雑踏の中で、気づけば一人立ち尽くしていた。
ここは何処だと零れた呟きに答えるように、誰かが頁を捲る音がした。
これは、一夏に紡がれた、とあるクロニクルである。
およそ100年前の大正時
代に突如タイムスリップした大神キバは、不思議な能力を扱う魑魅という集団と出会う。彼らは忌み嫌われ、迫害され・・・・・・殺意の対象だった。
彼らを殺そうとする国の軍隊、桜軍から逃げながら、戦いながら、その結末を見届ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-11 22:52:33
2602文字
会話率:37%
正統歴1206年。
大陸で勃興した大航海時代の最中、航海士アーヴィンド・グレンによって発見された巨大な無人島はグレン島と名付けられた。
それから400年余り、大陸からの移民によって大きく人口を増やしたこの国に三つの国が建国された。
東
桜王国、神聖連合、共和国。
それぞれ人種も宗教も歴史も違う国々は、時には敵、時には味方として、政治的意見の違いや、資源確保のための争いを続けた。
そして、その争いは今も終わらない。
正統歴1597年6月。
燻った人種問題を皮切りに神聖連合は東桜に宣戦を布告する。
その後幾度となく、停戦と進軍が繰り返された。開戦から10年。
神聖連合大統領、バレット・アルハトスの戦時宣言により停戦協定が結ばれている中、再び戦場は動き出す東桜と神聖連合の国境、東南戦線では、レジスタンスに扮した神聖連合がゲリラ戦を繰り広げはじめる。
それを鎮圧させるため、東桜軍は世界で唯一の航空兵器、アタック1型航空戦略システム、通称A1を導入。
前線は一時的に静まり返った。
そんな戦況の中、第十八機動中隊は最新兵器を辺境の街、皆原の施設から、帝都に運び込む任務を与えられる。
任務の途中、艦隊は補給とのため扇谷士官学校に駐留していた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-22 23:36:54
16409文字
会話率:33%