孤児として教会で育てられたシャーデは、教団の巫女となるべく神学校で学ぶ日々を送る。気の置けない学友に囲まれ過ごす健やかな日々は、彼女自身が予想もしてなかった巫女の一人に選ばれたことで終わりを迎える。
巫女となったことで見えてくる市井の人
々の暮らしぶり、そして信心のあり方は、それまで教団の外の世界を知らないまま生きてきたシャーデにとって、その生き方を大きく変えるきっかけとなっていく。
そんな巫女としての生活が始まってまもなく降って湧いた、西方への旅。『教えなきもの』との邂逅と、それにまつわる人々との触れ合い。
シャーデが得た新たな地平は、彼女を否応なく取り返しのつかない事件の渦中へと巻き込んでゆく。
彼女の瞳に映るものは、はたしていかなる景色なのか。これは、ある少女がたどった成長と選択の物語。
§この作品は2009年の少女向けレーベルの新人賞一次通過作品です。
(残念ながら二次で落ちました)
この時代の投稿作品がどういったものだったのか、多少なりとも参考になれば幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-19 21:00:00
93944文字
会話率:29%