後編は第五章、妹の記述から始まります。
○家族の銃後も前線と変わらない戦地であることを語っています。都市は激しく爆撃され、国民は鋸屑(のこくず)をパンにしたり、蛹(さなぎ)の佃煮(つくだに)や鼠を食べたりしました。
銃後も前線も変わらな
いという描写は、この作品のテーマの一つです。
○頭から腐っていた鯛(たい)
勝一は日本に帰還しますが、東条英樹はじめ大本営が実は「張り子の虎」だったのではないかと思い始めます。
昭和天皇の「人間宣言」も「白黒逆転」の世界ではないかと疑います。このように黒を白とした「逆転の昭和」に迫ることも本作品のテーマです。
○「昭和の落日と鎮魂」が主テーマです。
母が最後に語ります。
「私たち家族にとって昭和の前半は、どうやら〝落日の時代〟だったような気がいたします。日が落ちていくように戦争の進行と敗戦とともに家族、家運が傾き、衰退していったからです。私たちの希望は過去の日々からのみ汲み取れることを信じ、その様子を記録に残します。この記録は私が家族に捧げる、いわば鎮魂の歌でもありますね」
本作品は「DLmarket」でも発表しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-25 04:15:41
41742文字
会話率:25%
ある日ごく普通の中学二年生神薔薇十七夜(かんばら かなき)は学校の歴史の授業で受けた疑問を旧日本兵の祖父にぶつける
だが祖父はお前にはわからないとばかりにまともに話しにとりあわず、さらなる疑問と心にモヤモヤした違和感を感じ家を飛び出した
さ
迷う少年十七夜(かなき)は、狭い裏路地にたどり着くとある特別な力を持つ少女に出会う
そして少女は言った
確率的に零は存在しない
どんなに低い確率でも奇跡は努力でなんとかなるよ
自分には何が出来て何が出来ないのか知った方がいいよ
それだけ言うと少女はその力で神薔薇を過去へといざなう
それは彼が望んだ疑問の解答
第二次世界大戦前の日本へ東条英樹としての転生だった
そこで神薔薇は答えを見いだせるのか?
正義に燃えるアメリカ
粛然吹き荒れるソ連
史実より苛烈さのましたドイツ第三帝国
怪しげな動きを見せるイタリア
そして少年の心を持った東条英樹が混沌の時代を駆け抜ける
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-06-23 01:09:50
2107文字
会話率:47%
第二次大戦半ば、連合国が最も恐れた、一隻の潜水艦があった…。
その名は深海の魔女、ローレライ。
最終更新:2009-11-12 18:59:19
15540文字
会話率:48%