漢の武帝の時代、李延年という1人の宦官がいた。
その宦官は歌と美貌によって武帝に仕え、『絶世傾国』と呼ばれる歌を歌った。
北方有佳人 北方に美しい人がおります
絶世而独立 その美しさはこの世界で唯一のもの
一顧傾人城 その美しさは一
目見やれば城が傾き、
再顧傾人国 再度見やれば国が傾くほど。
寧不知傾城与傾国 その美人は城や国を危険にするけれど、
佳人難再得 今を逃せばこんな美人はもう2度と手に入りません。
その後、李延年の思惑通り妹である李夫人は後宮に入り、武帝の子を賜った。
これが知られている史実。
そしてこれから語られるのは、この歌に込められた李延年の思い。
*基本史記(史記外戚世家一部を除く)と漢書をベースにしてはずれないよう注意しているけど8割形妄想です。
*協律都尉になったのは広利が弐師将軍になったのと同時期らしいのだけど、そこは意図的に無視をしています。
*完結はしていますが、連載タイミングは毎日ではない可能性があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-19 19:00:00
29486文字
会話率:27%