貧乏修道院にいたラヴィーナは、ある日修道院長から奴隷商に売られることを宣告される。奴隷として連れていかれたのは山奥の薄暗い洞窟。売れ残っていた痣だらけの女性に救いを求められるが……
最終更新:2021-10-25 22:11:01
6842文字
会話率:49%
なんてことだ。あの暴力シスターめ。主人公のくせにあらすじの語り部を俺に放り出していきやがったぞ。仕方ないから俺の都合のいいように語らせてもらおうか。
俺の名前はレティー。真名はもう少し長いのだが、悪魔の真名は契約者以外に明かさないという
のが悪魔の決まりなのでレティーと認識してもらって構わない。
タイトルからしてどういう話なのかは概ね理解できると思うが、敢えて言わせてもらうのなら、この話はマリアという聖母の名を持つ暴力シスターが俺という悪魔を呼び出した挙句に脅迫して無理矢理契約する話だ。
契約者として俺の魔力を自在に扱えるようになったマリアは、あろうことかその力で人助けをしやがった。悪魔の力で人助けってもういろいろ終わっている。あり得なさすぎてマリアが魔力を使うたびにフィードバックとして俺の身体にじんましんが……。
俺の契約者は悪魔よりも悪魔じみている。
これはそんな暴力シスターがたった一つの約束を守り続けるために道を踏み外した話だ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-04-30 08:00:00
74543文字
会話率:51%