感情のない未来で育った僕が、初めて“笑顔”に心を奪われた。
AIによって完璧に統治された未来都市《イグノス・シティ》。
そこでは感情は“不要なエラー”とされ、家族すらロボット。
会話も、笑いも、心の揺れさえも、ただ非効率として排除された世
界。
その中で20歳を迎えた僕──雨宮蒼真(あまみや そうま)は、
部屋の片隅で一枚の古びた“写真”を見つけた。
写っていたのは、見知らぬ人々と──僕によく似た少年が微笑む姿。
「この人たちは、なぜ笑っているのだろう?」
その疑問が、僕の運命を変えた。
突然、写真の中の少年が手を振り、僕は“現代日本”へと転移する。
そこには騒がしくも温かな人々がいて、感情が溢れていた。
ただ静かに自由に生きたい。
そう思っていた僕は、なぜか人々に慕われ、次々とトラブルに巻き込まれていく。
戸惑いながらも、少しずつ“心”を知っていく僕に残された時間は限られていた──
写真の裏に残された言葉。
「いつまでも。微笑んで暮らせる世界を……笑顔を忘れないで。」
未来に戻るその日まで、僕はこの世界で、笑顔の意味を探し続ける。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 22:14:00
3671文字
会話率:5%