善と悪では解決できない亜空間の移住計画を暦人たちはどの様に決着させるのか。その移動手段である念動隧道の出入り口のある御厨の暦人御師たちは懸念を隠せない。時の翁の計画は本当に時の迷い人たちの救いになるのか、あるいは時空世界の混乱を招くだけなの
か。いつもの暦人御師と亜空間の登場人物が織りなすSFファンタジー物語の第六巻となります。
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時の翁の計画が頓挫してから月日が流れたある日。山村愛珠、夏見糸、書泉百の三人の老女。ベテランの域にある暦人の三人だ。その三人から使命を託された彼女は瀬尾律姫子。時の翁の企てを防ぐべく動き出したのだ。彼女は身内である時魔女の初瀬美蘭を熱田に招聘する。実験と研究が大好きな時魔女美蘭。媚薬を造り、魔法を操りはすれど、毎度失敗だらけの日々。勘解由小路歌恋を姉のように慕い、詰めの甘い魔法で自爆する時魔女。第五話のヒロイン、初瀬美蘭は時の翁の計画を止めさせることが出来るのか? こうご期待。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-10-20 14:00:42
7214文字
会話率:37%
3⃣の流れをくむ物語。夏見家と八雲家、関東の御厨が紹介されていく。栄華と夏見、乙女と八雲を中心に、人間や社会の愛情、優しさ、思いやりを描く物語。
多岐家から譲り受けた桜ヶ丘で、横浜の生活が始まる夏見と栄華。新設された桜ヶ丘神明宮づけの桜ヶ丘
御師としての活躍。横浜や足利、東京の関東圏の時間物語である。
第一話は葛西御厨と夏見の古巣、船橋御厨のお家事情。御厨の運命も左右する、現代の許婚を振り切って、好きな人と一緒になれるのか? FMパーソナリティの美和と幼なじみの意富吏を夏見と栄華が助けるお話。
第二話は「みくまりの老木」が持つ不思議な力を伝承させるための託宣が送られてくる。もと船橋御厨の夏見の知識が八雲と乙女を救う。夏見、栄華、そして体を張ったみずほ、歌恋、富久の活躍で、無事に乙女の結婚式を成功させるお話。
第三話は御厨同士を繋ぐ秘密の連絡通路の話。そのゲートキーパーとしての相馬御厨御師の謎と向き合う彼ら。その背後には破魔矢と銅鏡というアイテムを使う香澄流家の役目があった。飯倉御厨から相馬と三毳に続く隧道、そして「時の翁」の提案と季節の扉がこの物語の最後の結末を教える。つまり古えから伝わる桜の物語伝説を教えてくれる。
第四話は外伝。少し記憶を戻しての箸休め的な物語。栄華の青春時代が蘇る。
第五話と第六話では時魔女の活動や時の翁の密かな計画が明らかにされていく。それはやがて刻時鍛冶を通して、熱田や伊勢へと繋がる物語。時の狭間での「時の迷い人」という被害者の救済と、「パラドクス」の阻止を使命と考えて時神への畏敬の念と慮る理念。この二つの相違点が葛藤となり、時の翁と暦人の思惑を対峙させる。そこに時魔女や付喪神、眷属、そして刻時鍛人の活躍によって5⃣のフィナーレとなる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-01 05:00:00
111596文字
会話率:35%
ぼくらは二人で一人、一人で二人。ぼくらの世界はこの小さな病室だけ。
ある日ぼくらの前に、黒衣の看護師が現れた。
彼女の語った『マザーグース』の詩に導かれるように、そのままぼくらは旅に出る。
やさしい夜の中を、たった一人で。ずっと二人で。
ぼ
くらがたどり着くのは、ぼくらが選ぶのは。
夜の底だろうか、それとも朝の扉なのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-23 05:00:00
21082文字
会話率:6%