古くより人々を脅かしてきた魑魅怨霊より帝都を守る使命を与えられた五つの戦巫女の家門、その一角を担う桜小路家の四女・八千夜は桜小路の直系に生まれながら神通力を授からなかった。
神通力を持たない八千夜は妖の格好の餌食となってしまう。
家族と共に
一族の使命を果たすことも出来ず、ただ守られるだけの立場である彼女は日々葛藤を抱えていた。
一方、対妖の専門部隊である特務軍人として田舎から帝都に招集された結界術や浄化を得意とする中尉、高遠眞人は配属前から帝都を巡り綻びかけた結界を一人修復して回っていた。
──さる朔の夜。そんな二人は唐突に出会う。
「あぁあ、ごめんなさいごめんなさい! わざとでは、けっしてわざとではないのよ! 人がいるとは思わなくて!」
「姫様、実に綺麗な顔面着地でございました」
深窓の姫君、桜小路八千夜。
若き帝国特務軍人、高遠眞人。
月のない夜に出会った二人。
八千夜の秘密を知った眞人はある決断を下す。
※架空の帝都を舞台とした明治・大正風の和風ファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 21:14:58
13000文字
会話率:39%
昭子は宮脇様のお屋敷に暮らす事になった。お偉い人だからと気を付けて接していたが、昭子のためにと絵の道具を揃えて、使い方が分からないと伝えると講師まで呼んで……。旦那様を知れば知る程気になって。
最終更新:2021-06-02 13:00:00
6264文字
会話率:40%