「忌々しい子ね、貴女。少し離れて暮らしましょうよ」
「ああ、それは良いな」
「……………」
「アマリリスお姉さま、お元気で」
一言も発する前に、私は田舎の別荘に行くことが決まった。最早気持ちも動かず、ただ応じるだけだ。
何を言
っても覆ることがないのは、知りすぎている。
珍しいことではないが、私は前妻の子で疎まれる存在。
生家の男爵家はわりと裕福で、平民であった後妻フャルルは結婚後贅沢し放題だった。
父が何も言わないので、仕方なく私が苦言を呈すれば
「子供の癖に、何もわかっていない癖に」等と苛立たしい様子で言い返されていた。
それでも次期当主の私。
負けずに改善を求めていたのだが、どうやら父にも裏切られてしまったようだ。後妻の賛同に回ったのだから。
フャルルの子『アイズ』は、父マックの実子だ。
父はアイズに、この家を継がせようとしているのだろう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-09 22:10:06
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会話率:27%
早気について思った事をつらつらと、もう弓道出来ねえ男が愚痴みたいに
最終更新:2024-04-23 18:20:27
1563文字
会話率:0%
折り重なる怨嗟が、憎悪を以て暴虐をふるう。虐げられる弱者に咎がなくとも、しかしてそれが顧みられることはない。際限なく膨れ上がった魔王ガレンゾオルの力はどこまでも強く、弱い加護など、最早気休めに過ぎなかった。……それでも、魔王の望みを受け容れ
られないのなら、抗うしかない。たとえ敵わなかったとしても。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-01-30 22:01:14
2370文字
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高校一年の夏、弓道全国大会において、個人で優勝した窪田周摩。彼はこの先待ち構えている試練をまだ知らなかった。
最終更新:2019-05-21 07:37:27
1150文字
会話率:0%