商家の娘に生まれたフレーレは、跡目を追われた行方不明の長男――ラインの行方を探していた。
ある日のこと、フレーレの実家の倉庫から、ラインの書き残したと思われる日記が見つかる。商人に向かず算術を苦手としたフレーレは、大嫌いな家を飛び出して、か
つての若かりし頃のラインがみたという『シェスタ領の白砂』を見るために、休日には家族の目を忍んで、都での旅の支度をこっそりと進ませていた。
*本作は星空文庫へ重複投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-04 18:00:00
13181文字
会話率:25%