神官となるべく国の学院に通う娘・イーダはある日、教官にお使いを頼まれて訪れたアトリウムで、水盤に顔を突っ込んで自殺を図る若き教皇・ヴェルナリスと出くわす。
すんでのところで教皇の自殺という大惨事を食い止めたイーダに対し、ヴェルナリスは怒るで
も嘆くでもなく、とんでもない問いを投げかけてきた。
「ならば貴殿は、いつなら自害しても構わぬとお考えですか」
そうして始まる、死にたがりの教皇と秘密を抱いた神官見習いの、奇妙な出会いと別れの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-12 03:18:10
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会話率:36%