AI研究部で部長に一目惚れした主人公は、顧問の博士に半ば強引に**「感情可視化AIチップ」の被験者にさせられる。このチップは、彼の視覚情報だけでなく、心に抱く感情までをリアルタイムでテレビ画面に映し出すシステムだった。彼の脳内は部室のテレビ
に丸見えとなり、特に部長への秘めた恋心は、彼女の姿にまばゆい光のオーラ**を纏わせ、感情の「好き」が可視化されていく。
クールで堅物な部長の意外な一面に触れるたび、主人公の恋心は深まる。疲れた彼に手作りのおにぎりを差し出したり、眼鏡を外して無防備な仕草を見せたりする度に、彼の脳内では「好き」のオーラが輝きを増した。しかし、部長自身は、自分の魅力に全く無自覚で、オーラの意味をAIのバグやデータとしてしか捉えていない。彼女の全てはAI研究に注がれており、恋愛感情とは無縁のようだった。博士は、そんな二人の様子を愉しそうに観察し、主人公の恋心を見透かしているかのように意味深な笑みを浮かべる。
数ヶ月後、AIチップの精度が向上し、部長は主人公を「有能な被験者」として信頼し始める。最終実験の日、AIは**「感情の双方向性予測」として「主人公の感情が部長にどのような影響を与えるか」を予測する。主人公は、これまでの全ての「好き」を込めて部長を強くイメージした。テレビ画面には、光り輝く理想の部長の姿が映し出される。しかし、その隣に表示された「予測結果」の生体反応データ**は、彼を絶望の淵に突き落とす。心拍数の平坦なグラフ、ゼロに近い脳波、そして好意の光のオーラに相当するデータの欠如。博士は残酷に告げる。「君のどんなに強い『好き』って感情も、部長の心には、残念ながら、これっぽっちも届かない」。
AIが突きつけた「感情の灯りが完全に消えた未来の部長の状態」は、主人公の想いに対する完全な無反応を示していた。部長は、この冷徹なデータをあくまでAIの「バグ」や「データ不足」と捉え、表情一つ変えない。AIが突きつけた残酷な現実は、彼の「願望」が虚しいものであることを明確に突きつけるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:28:05
2805文字
会話率:23%
最近流行りのVRMMO『ファナテクシア』をプレイしていた高校生、空閑零二(くがれいじ)は、ある日のプレイ後の翌日目を覚ますと、何故かゲーム内で使用しているキャラ、『ゼロ』に変貌していた。しかも何やら視界に妙な表示付きで。それは感情(喜怒哀楽
恥驚)をメーターとして可視化するものだった。そして学内美少女TOP3の内の一人、『不動姫』こと睦月静音(むつきしずね)と縁を持つことに。彼女はその二つ名の通り、感情を表に出すことはなく常に無表情で、しかも無口だった。しかし内面では感情の変動が激しく、零二はそれを見て次第に惹かれていき…。義妹や幼馴染、ゲーム内嫁、その他諸々とのドタバタ?系ラブコメ…になってるのかどうか分かりませんが、そんな作品です。※一話短めの気まぐれ更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-29 22:03:39
68454文字
会話率:56%