少年は睡眠時の精神のみを呼び出され、異世界での戦争に加担させられていた。
「愚者(ザ・フール)」の加護を駆使し、自動機械を駆逐してアルケイナ界を救うのだ。
もしアルケイナ界でのミッションに失敗すれば、そのたびに現実界での寿命を十年奪われてし
まう。
戦いを拒否した場合も同じ。
生き延びるためには、寿命が尽きる前に勝利するしかない。
自動機械を駆逐していく少年。
戦いは順調だった。
しかし、やがて同じ能力を有する少年・少女と遭遇することになり――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-08 21:00:00
198100文字
会話率:37%
奴らが人類に接触してきたのは四年前の夏の事だ。
七月十九日だったと、メアリの日記には書いてある。
そして奴らからしてみれば俺たちは、飴玉に集る蟻だった。
「奴ら」が各地に設置した天国への階段。当初は憤慨と嘲笑の対象であったそれが、少
しずつ社会を、心を蝕んでいく。長い夜を思案に費やした語り手は、ひとつの真実に到達するが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-22 01:16:07
13289文字
会話率:11%