幼い頃から自分が転生者だと知っていたユージェニアは、十五歳で魔術学園に入り、ここが乙女ゲームの世界だと知る。でも大丈夫。私は名前さえ無いモブ。画面に写ってないけど実はいたりする空気。空気としてじっくりワクワク物語の進行を観察していたのに。
ああ、なんてことでしょう。
まさかヒロインめがけて落とされた花瓶が、私の目の前を通過するはずだったとは。
これは、うっかり花瓶をキャッチしてしまったことから始まった、ユージェニアと十三歳の悪役少年のお話し。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-04 11:00:00
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会話率:39%