「俺、未来から来たんだぜ?」
「何それ…」
「俺とお前は永遠の親友。って言っても、可能性のひとつだけどな?」
菅野拓也はへんなやつだった。
出会った時から、まるで昔から知り合ってたみたいに絡んでくるやつだった。
俺
たちは同じ町の、違う地区に住んでいる子供だった。
中学生になるタイミングで同じ学校になり、クラスも同じになった。
拓也は野球が好きだった。
いつかプロ野球選手になるんだって夢見てて、そのために“過去に戻ってきたんだ”って、息巻いてた。
「俺さ、人生をやり直したいんだ。未来じゃお前を殺しちまったけど、この世界じゃ、絶対にそんなことしないから」
「俺を殺した!?」
「ハハッ。まあ笑えない話なんだが、一応言っておく。俺はお前を殺した罪で指名手配になって、逃亡中に死んだ」
「はあ??」
「まあ、大丈夫だ。こっちの世界じゃ、なんの関係もないことだから」
俺を殺した?
最初聞いた時、頭おかしいなって思った。
信じるつもりはなかったし、それは今もだ。
拓也はどこか、他のことは違ってた。
どこか別世界にいるようで、他の子にはない明るさを持ってて。
いつも笑顔を絶やさないやつだった。
いつも、人一倍努力してるやつだった。
拓也の訃報を聞いた時、俺はどうすればいいかわからなかった。
かつて同じグラウンドにいたあの頃のことを思い出して、夏の終わりに蝉時雨が、町のどこかに響いてて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 02:47:16
716文字
会話率:28%
『その夏、きみはぼくに解けない恋の呪いをかけた――』
うだるような太陽の熱射線 / 鳴りやまない蝉時雨 / 宝石みたいに輝く海 / 世界を反転させる蜃気楼――
内海に浮かぶ小さな島の最果てで。
高校3年生の夏、きみとぼくのふたりでつむぐ
最後の恋の物語。
※他サイトにも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 13:45:23
10081文字
会話率:32%
大学生になって最初の夏休み。祖父母の家に遊びに行く。しかし、それは先日、殺された祖父の死の真相を調べるためだ。祖父を殺したのは父だと警察は言うが、愛莉には信じられない。その町で不思議なふんいきの青年に出会う。かつて子どものころに一度だけ夏祭
りで遊んだことのある雅人だ。雅人と祖父の死の謎を追ううちに、町に伝わる奇妙な因習について知る。事件はなぜ起きたのか? 町の秘密とは? そして、雅人との恋の行方は? 恋愛多めのロマンチックホラー。
んん、キスシーンがあるので、とりあえずレイティング。
プロローグ部分は妄想コンテストで佳作になりました。
※この作品はエブリスタ、カクヨムでも公開中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-12 17:08:25
56727文字
会話率:30%
快晴の空、蝉の声、うだる暑さ、夏の一日の妄想録。
最終更新:2023-07-01 10:33:05
3084文字
会話率:54%
母の借金と貧乏神属性のせいで千波《せんば》俊史《としふみ》は神社に住み込みで働くことになった。そのことを俊史は内心喜んでいた。というのも、その神社には美少女のクラスメイト、後鷹司《ごたかつかさ》陸香《りくか》の自宅だったからだ。もしかして
役得があって学校一のアイドル的存在である陸香と仲良くなれるんじゃないか。そんな淡い期待をしながら神社に行ってみると、メイド服のオシゲこと重藤《しげふじ》梓《あずさ》に巫女服を着せられてしまう。
カクヨムにて最新版を投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-19 18:00:00
108320文字
会話率:59%
皇帝と婚約した竜吉公主は困惑していた。
約束の時期を過ぎても結婚の儀が執り行なわれないだけではない。
後宮に閉じこもったっきり出てこないのだ。
それも、従姉が病気になったという理由で。
どうなっているのじゃ? 竜吉公主が問
い詰めようとも皇帝は部屋から出てこようとしない。そんな皇帝に、愛想をつかした竜吉公主が仙界に帰ってしまう物語。
※封神演技とは関係はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-31 07:00:00
51526文字
会話率:50%
小学生の頃病気がちだった僕は、ある日、熱を出して一人で病院に歩いて行った。朦朧とする中、一人の少女が僕のことを手助けしてくれた。元気そうな様子だった彼女と中学校で再会するが、三年生になった春の日に……。恋愛物掌編です。
最終更新:2010-09-02 08:25:58
3112文字
会話率:36%
男が、いる。
私の部屋のベランダに、満面の笑みを浮かべた男が、頭をガラスに打ち付ける男が、私以外誰にも見えない男が、いるのだ。
大学一年の夏、毎日酷い悪夢のような現象に悩まされていた私は、とある事務所を訪ねた。
水溜まりと蝉の死骸があふれ
るうだるような夏に、私は柚木さんと出会った。
※気が向いたときに短期集中で一章ごと増えます。
時系列・更新時期などばらばらで、基本一章ごとに完結の短編のような更新になる予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-02 18:49:50
202544文字
会話率:44%
盆休みに墓参りのため、故郷に帰ってきた。
大学のある都会と違って田舎は一年ぶりだというのに変化が少ない。たった一度の夏を一緒に過ごしただけの人の墓参り。もう家族以外では僕だけだろう。それでも通うのはカビの生えた恋愛感情か、思い出への情景なの
か。
僕は今日も盆参りに行く。あの人の好きだったラムネを持って。あの人と聞いていた蝉声を聞いて。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-16 15:49:02
2276文字
会話率:0%
突然、俺の目の前に現れたのはセーラー服姿の少女だった。彼女はまったくの無表情でこう言った。
「あまたを守るために、未来から馳せ参じました」
この世界はあと十年でエイリアンによって支配されてしまうらしい。そして俺はそいつらによって殺される
。
滑稽極まりないその話を、果たして俺は、信じるべきだろうか、疑うべきだろうか。セーラー服の少女と過ごしていく日々の中で、次第に俺はその答えを見出してゆく。
しかし七月、蝉の音がうとましい夏の日のことだ。結末はあまりにも残酷だった。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-02 18:00:00
9798文字
会話率:37%
人と関わるのを避けてきた。誰とも関わりたくない。そう思っていた。
だが、それは変わった。君と逢ったあの夏の日から。
最終更新:2021-09-23 00:27:03
5560文字
会話率:41%
秋が近づいてきているというのに気温は相変わらず三十度を超え、蝉がうるさく鳴いている。
そして、私の目の前には三浦茜と私の名前が書いてある赤点だらけのテストが広げられていた。
「次のテストで赤点取ったら留年だからね」
楽しい高校生活を過ごすつ
もりだったはずの茜に突如訪れた、留年の危機。
九月末には毎年楽しみにしている収穫祭もあるのに、全ての楽しみが消えてしまうかもしれない。
果たして、茜は留年を回避することが出来るのか!?
ちっぽけな村で彼女たちが送る、ちょっと不思議で、特別で、ありふれた願いを叶えるための高校生活が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-09 00:07:42
26848文字
会話率:35%
夏。
幼馴染の女の子。
縁側。
蝉の鳴き声。
扇風機。
麦茶。
風鈴。
読んでくださった人が砂糖をザラザラ吐けるようなお話。
最終更新:2020-11-24 12:13:40
5732文字
会話率:40%
異常気象の夏。美しさを偏愛する少年が奇妙な蝉の脱け殻を見つけたことをきっかけに、異常な体験と異常な出会いをする。
全六話。
ボーイズラブタグはつけたものの、恋愛しているかはわからない。
ガールズラブは完全な保険で、あれを百合扱いしたら
いけない気がする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-15 12:00:00
20223文字
会話率:19%
24歳、
(昨日、会社をクビになって)無職、
(年齢=彼女いない歴のため)童貞
そんな俺はついに自殺を試みてマンションの屋上から身を投げようとした が、 そこで俺は蝉のように喧しく、また、元気な少女に出会ってしまった。
最終更新:2019-12-13 22:35:45
2603文字
会話率:38%
夏の終わり、昼前、コンビニに行こうと外に出て、まだ暑い太陽の下でふらふらだらだらと半袖半ズボンで「あぢいぃ〜」と大きめの声で独り言を言いながら歩き、ふと見つけた蝉の死骸をつついたら僅かに動いて驚いて尻餅をつき、蝉に「この詐欺野郎!」と罵倒を
浴びせる変な男、山田二郎は小中学校時代の同級生である背が小さくときに優しく毒づく変な女、海野花子に中学卒業以来二年少しぶりに再開する。
そしてそこから、猫の集会に突如飛びついたり、突如四葉のクローバーを探したり、盆踊りに行ったり、川で舟に乗ったり、星空を進んだり、変な二人の長い一日が始まる。夏の終わりの変な二人の話。
【ここからは本編から抜粋】
コンビニを出て近くの公園のベンチに座りガリガリ君を二人で食べる。山田は「うんめうんめ」と連呼しながら、花子は無言で静かに食べていく。
えらくむさぼりついて食べていた山田が、半分くらい食べたところで「クソッ!ハズレやんけ!クソが!世の中クソが!」と言うのを聞いて花子は少し微笑みながら「もう半分食べたん?早いなあ」と言った。
結局花子もハズレでそれを見て山田は「ふははははあああ!!間抜けが!!ざまあ!!」と言い、それに対し花子は「目潰すよ」とまた優しく毒づいた。
ガリガリ君を食べ終えた山田が「そういえば俺の名字と海野の下の名前合わせたら『山田花子』なるぞ!」と突如言い出したのに対し、花子は「それがどうしてん」と冷たくあしらった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-31 20:47:09
16624文字
会話率:55%
ある夏の日。教室内に突然現れた光によって工場長の息子だった俺は異世界に[蝉]として転生してしまった。
「おっしゃ、短い蝉生は欲望に忠実に生きてやる!」
と、思ったら何故か成り行きでネレフェクという神になりました。
死んでも生き返るチート
と欲望を抑えづらくなってしまう成長チートのせいで毎日を楽しまないといけない体になった俺。
1日1日をどうにか暮らすこと千年……転生した勇者に欲しいものを聞くと“あなたが欲しい”と言われてしまって……。
欲望を我慢できなくなる体に悩まされながら生活する神様のチート生活が今ここに始まる……!
※最初だいぶモヤモヤしますが、次第に晴れていきますので多少の辛抱をよろしくお願いします
※目指せ毎日投稿!(土曜日以外)
※掛け持ちです。もう片方もよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-05 20:18:29
69929文字
会話率:35%
夏の缶詰の続編だけど、読んで時間の無駄だしただ文字に八つ当たりして文字の無駄遣いをしてるだけ。人生とは、文学、体育、理系、文系、幼児、兄弟、姉妹、乱舞、同性、異性、地球、星屑、変態、性癖、性欲、処理、最高、暴露、人格、否定、食事、人肉、脱糞
、結婚、嘔吐、盗撮、強姦、自殺、他殺、自然、消滅、精神、愛情、友情、離婚、最低、最悪、人妻、猥褻、旦那、浮気、最後、残飯、拒否、挫折、確定、深刻、餓鬼、大人、子供、女子、男子、男女、老人、赤坊、叡智、鬼人、人間、関係、玲莉、感情、生物、劣等、虚無、大志、永久、行進、前進、実行、実現、感謝、過去、加工、未来、笑顔、主義、空虚、風俗、狂気、歴史、呪詛、怨嗟、震撼、恐々、憎悪、肯定、実行、断念、空白、懐古、謝罪、反省、試合、決着、買取、優勝、惨敗、相手、自分、他人、必須、皮肉、鎖骨、悪食、時間、時期、電気、水道、時計、処刑、庶民、貴族、奴隷、天才、自信、地震、天災、身分、伝奇、因果、心穏、日常、白妙、崩壊、修正、不可、可能、中古、海外、開花、宵闇、革命、監禁、失禁、終天 、永遠、愚痴、悠遠、幽遠 、遥昔 、遠人、空劫 、風花 、氷雨 、雷霆 、地久、灰塵、価値、黙示、暗黙、意思、涙珠、紅涙、残夢、水月、絢爛、華美、美麗、華麗、久遠、荘厳、玲瓏、夕星、黄昏、水精、水星、真珠、水葬、死体、花月、代表 、花言、花天、花冠、花魁、地位、遊女、空曲、大空、空言、虚言 、実行、言葉、空漠、砂漠、空華、煩悩、妄想、空蝉、虚脱、星冠、星宿、星座、星霜、年月、星夜、天花、天弓、天女、天界、乙女、美女、天涯、氷肌、花 唇、醜女、美人、玉尖、雲鬢、黒髪、絢爛、天帝、宇宙、主宰、仏教、四神、青竜、朱雀、玄武、白虎、颶風、皮膚、歯茎、骨折、便器、現実、逃避、投票、不正、正解、歓迎、完結、叙情、序章、永劫、無限、無礙、女装、男装、断層、試練、脅威、教育、虐待、死亡、志望、死亡、自己、洗脳、花霞、連鎖。ほら、文字なんかで表せる人生。人生なんてそんなもん。お前もそうなんだろ。何にも意味ないくせに小説読んでて人生楽しい?書いてる私はつまらないしどれだけ書いても足りない缶詰の話なんだから読んでも何もかもが無駄。早く異世界転生ものでも読んで人生楽しんでこい。この話はもうとっくのとうに終わってんだよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-16 12:00:18
26055文字
会話率:17%
夏の日常切り取り。蝉の鳴き声って音の割にすごい濃度?密度?で下手すれば目に見えちゃうんじゃないかってくらいうるさくて五感が塞がれる感じがして、少し不安にすらなるなという話。
最終更新:2018-07-14 01:48:27
971文字
会話率:62%
父を10歳の時に亡くし母と二人暮らしの主人公 水主(みぬし)輝(あきら)は全国でも有数の進学校、愛心高校に入学する。
そこで出会った同じクラスの渋谷(しぶたに)渉(わたる)は楽器の天才。
渉は学業は真ん中よりかなり下だが、人懐っこく明るい性
格でクールな輝に憧れ友人となる。
渉の楽器の才能は素晴らしくどんな楽器でも演奏できるがとくに彼の奏でるヴァイオリンは本当に美しい音色で魅了する。
渉の近所に住む中学が同じの 矢島(やじま)涼(りょう)。可愛らしい女性でクールな一面を持っていて輝は学校行事を通じて彼女と知り合い、意識するようになる。
輝の夢は北海道へのツーリング。 アルバイトしたお金でようやく2年生の夏休み北海道に旅に出る。 旅の途中 旭川で男に絡まれている所を助けた一つ下の女性 新川(しんかわ)智美(ともみ)。
智美は色が抜けるように白く笑顔がまぶしい飛びっきりの美人。性格も温厚で優しく輝も人目で心がときめく。 智美は助けてくれた輝に一目ぼれ。 二人は次の日、輝が行く予定だった、大雪山に二人で行く事になる。 そこから輝と智美の遠距離恋愛が始まる。
それから半年、二人の遠距離恋愛は続くが、お互いに会えない切なさに苦しむ。
好きなだけに会いたい気持ちは高まり、余計に会えない苦しさも増していく。
そんな時、涼の友人の茜が涼が輝を好きだと告げる。
憧れだと思っていた涼の気持ちを知り、輝は遠距離恋愛で会えない智美と涼とで激しく気持ちが揺れる。 遠距離恋愛の難しさと自分と二人の女性の気持ちを考えながらどちらを選択するかで輝は苦悩する。 最終的に輝はどう考え何を選択するのか?
渉や茜、そして智美と涼。 色々な価値観や考え、思いが輝の気持ちを揺さぶる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-08 07:30:03
150045文字
会話率:28%
あぁ、夏が遠ざかっていくような気がする。
男子中学生の海川聖は夏休みの初日に腕の骨を折ってしまった。たった数日無駄にしてしまっただけなのにもかかわらず、何故だか夏の全てを失ってしまったかのようなの喪失感を覚えた。
彼の心のごとく真っ白な病院
で彼は彼女と出会った。
瀬見時雨は一週間後に大きな手術を控えていた。成功率は限りなく低く、はっきり言ってほとんど助かる見込みはない。それでも彼女は誰よりも生きていた。
これは聖と時雨のたった一週間の夏のお話。
夏は遠ざかってなどいない。ただこれから始まる人生で最も濃い夏の準備をしていたに過ぎない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-09 21:24:28
40700文字
会話率:49%
「____時間の浪費中なんだ、今。」
夏休み後半。登校日、美化委員の仕事に急遽、毎朝の花の水やり当番を追加された芽衣子《めいこ》。
せっかくの夏休みを毎朝登校にされた挙句、苦手な人ごみだし、蝉はうるせぇし、朝練にきている野球部の幼馴染と
会ってしまう…。
そんな朝が嫌いな彼女は、初日からひょんなことに生物室で寝ていた変な男子に何故か妙に懐かれてしまって…。
不真面目でちゃらんぽらんなように見えるが、ふとした時に誠実に話す姿が悪い人には思えなくて。
「…なら、君がオレのこと見張っててよ。毎朝、女連れ込まないようにさ?」
なんで、私が!?
夏休み真っ只中、8月の学校で面倒くさい知り合いが出来てしまった。
捻くれ者の器用な彼と、一人ぼっちの不器用な彼女の友情のような不思議な校庭でのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-22 13:51:15
12388文字
会話率:54%