大学生の二灰洞紅露(ニカイドウクロ)は、少し硬い口調の親友、樹玖島柚兎(キクシマユウ)と、二人の一つ上の先輩で、三年生の雨抓裏々佳(ウツミリリカ)の三人で、ある集まりを開いていた。紅露にとって、そこは、何にも代えがたい大切な場所だった。
ある日、柚兎は紅露にこう告げるのだった。
「私はもう死んだかもしれんのだ」
実際には大したことない、日常会話で見るような、程度を強める「死」の言葉。
だが、紅露も柚兎も、雨抓も知る由もない。
二灰洞紅露に静かに、静かに、死の気配は既に忍び寄っていることに。
平凡なキャンパスライフが徐々に狂っていく、日常浸蝕系の「かくれんぼ」。
見つけられなければ、ほら――。
その、空いた席に、座っているのが、見えない?
※一部グロテスクな描写があります。念のためR15指定をしていますが、冒頭や後半の一部のみですので該当描写は少ないです。
※ショッキングな描写が一部ございますので苦手な方はご了承ください。
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
※ホラー小説は初めて書くため、拙い部分などあるかもしれませんがご了承ください。
※あらすじを読んで頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-14 21:00:00
29790文字
会話率:38%