人の心を癒すはずの臨床心理士・佐原真司。
しかし自身の心の疲弊に気づかぬまま、患者の言葉が胸に突き刺さり、眠れぬ夜を過ごす日々。
「自分はもう、誰も救えない」
そう思い詰めていたある日、彼のもとに一人の来訪者が現れる。
篠原琴音。
かつて
心に深い傷を抱え、佐原のもとを訪れていた少女だった。
今や成長した彼女は、かつての恩人である佐原を「助けに来た」と語る。
——かつて救ったはずの少女に、今度は救われる。
「カウンセラー失格」と自らを嘲る男が、再び人の声に耳を傾けるために、心の底から立ち上がるまでの物語。
テーマは、「弱さは、誰かに届いてこそ、癒しになる」。
過去の言葉が今の命を支え、未来の希望へとつながっていく——そんな静かな再生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 09:50:25
1786文字
会話率:34%
人間の心の闇を短いストーリで描きます
最終更新:2024-07-23 15:21:12
23016文字
会話率:39%
本作品の舞台は一九九八年であるため、「統合失調症」を使用せず、
当時の呼称である「精神分裂病」を使用しています。
また現在の「看護師」は、作品では「看護士、看護婦」としています。
ご了承ください。
主要登場人物
渡條成美:とじょうなるみ
一九九五年に心理系の大学を卒業し、平和病院に入職。認定心理士の資格しかなかったが、職名は臨床心理士。二〇三〇年現在、臨床心理士、公認心理師。臨床心理課の課長を務める。
野神静子:のがみしずこ
長年心理職に携わり、臨床心理士の資格が創設された一九八八年に同資格を取得する。一九九八年当時、平和病院臨床心理課の課長。
古城語楼:こじょうごろう
朝霞大学附属病院に心理士として六年勤務。そのあと平和病院へ転職する。臨床心理士。
大杉勉:おおすぎつとむ
平和病院院長、理事長。
池森都司雄:いけもりとしお
朝霞大学心理学科教授。臨床心理士。
先崎正人:せんざきまさと
平和病院の精神科医。
山田優作:やまだゆうさく
精神分裂病と診断された患者。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-09 17:39:17
26305文字
会話率:43%
「絶対幸福論」
この世界のあらゆる存在は幸福でいられるという理論
あらゆる問題を口先で解決する天才女子高生、一ノ瀬モノカ、出会った人間の情報を決して忘れない双葉正二郎、人の嘘を見抜くことができる三宮御子の三人が幸福部でおりなす心理系コメデ
ィ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-27 02:02:06
1017文字
会話率:19%