グリドール国第二王女ローズは、生まれながらに両親から疎まれていた。美しい父と母に似ても似つかない平凡な容姿で生まれたからだ。そんなある日、十七歳の誕生日をむかえたローズは不思議な夢を見る。それは十年後の未来の夢で、その夢を見た直後、今後十年
分の未来の記憶がローズの脳裏を駆け巡った。自分は過去に戻ってしまったのか、それともただの夢だったのか。不思議に思うローズのもとに、国王からの遣いが王の命令を持って来た。曰く、姉のレア王女とともに、プリンセス・レア号に乗船しとのこと。
待って、その未来知ってる。ローズは青くなった。
何故ならそのプリンセス・レア号で、姉のレアは失踪し、姉の代わりにローズはマルタン大国のラファエル王太子に嫁ぐことになるのだ。そして、その先ローズを待っているのは、夫から一顧だにされない冷遇妃の未来……。
そんな未来、冗談じゃない。ローズは夢に見た未来を回避するため、決意を固めて豪華客船に乗船する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-01 21:22:19
83413文字
会話率:35%
「オーレリア、兄が死んだ今、この家はわしが継ぐべきだ。そうは思わんか?」。家族を馬車の事故で失ったばかりのオーレリアの元に、叔父が来てそうのたまった。この国には女では家を継げない。このままだったら大切な家を奪われてしまう。オーレリアは絶望し
たが、幼なじみのラルフから結婚すればいいのではないかと言われて思い直す。そうだ、急いで結婚すればいい。そうすれば叔父に家を奪われることもないはずだ。オーレリアは考えた挙げ句、恋愛感情はないけれど昔から優しくしてくれているギルバートに求婚してみようと考える。
一方ラルフはオーレリアに片想い中で…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-16 06:00:00
72344文字
会話率:32%
気がついたら、前世で好きだった小説の中の悪徳令嬢に転生していた!
それに気がついたアリシアは、ひたすらフラグを回避すべく頑張った。けれど、気がつけばなにもしていないのに悪徳令嬢と呼ばれ、そして、処刑の時が迫る。疲れきっていたアリシアは、騎士
団長と二人、処刑場所となる岬に向かう。岬に立つ十字架を見つめながら、次に生まれ変わったら、貧乏でもいいから、大好きな人と結婚して穏やかな一生をおくりたいーー、そう思っていたとき、いきなり騎士団長が膝を折ってーー、え?求婚?今までさんざん悪徳令嬢呼ばわりして追いかけ回していたくせに、ふざけるんじゃありませんわ!!断固、お断りいたします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-13 21:04:17
142266文字
会話率:29%