子爵令嬢アデリーは王城の一般文官試験に合格して王城で騎士団の事務官として働き始めて三年、春からは騎士団長の専属事務官として異動になったある日、職場である騎士団長室で懐かしい名前と声を聞いた。
幼馴染で初恋である彼との幼い頃の優しい思い出と学
生時代の苦い思い出が胸の中で去来するところから始まる地味で地に足ついた平凡地味令嬢のお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-25 21:42:59
1238文字
会話率:4%
「気に入らないところなんてないよ。嫌いなところもないし、悪いところも何一つとしてない。
でも好きなところもないんだ。君は平々凡々、何一つ秀でるところがなくてつまらないんだ」
とロッド子爵家の息子フィンペシアに結婚話を白紙にされたモニ
カ=カークスビル伯爵令嬢。
彼女は平然とそれを受け入れた後で、この経緯を両親に一緒に説明して欲しいと、傍に立っていた若者に声をかけた。
「わかった」
地を這うような不機嫌な声を出し振り向いた若者の顔を見て、フィンペシアはサァーッと青褪めた。
その若者はオーランド侯爵家の次男のキール。王都学院の一つ下の後輩で、学院長でさえ一目置くハイスペックなクールビューティな男たった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-31 19:00:00
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会話率:25%