人は誰しも、自分のことを、自分のことこそを《普通》だと思って日々を過ごしている。だからこそ、誰から見ても《普通》な人間というものは存在しない。
だがもしも、誰をしても《普通》と言わしめる、そんな人間がいたとするならば。
その人間
は果たして《普通》なのだろうか。
鏡家(かがみけ)の長男である《ゲン》は高校入学を機に、叔母が娘息子と暮らしている屈家(かがみけ)に居候することになった。
その生活の中で彼は、自分が目をそらし続けてきた《自分》と向き合うことになる。
これは、そんな彼が現実から目を背け、そして背を背けるまでの話。
※現実世界を舞台とした異能力ものです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-29 20:00:26
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会話率:24%