巨大杉の樹冠で水やりをする少女に会いに行った。夏休みが終わるまで毎日。
『文芸webサーチ』『幻想検索』にも登録しているHP『tori』のブログと、『カクヨム』で掲載中。
2022.7.10~9.4.全二十五話一気に公開しました。
最終更新:2022-09-06 00:39:03
13761文字
会話率:32%
ロシアから来た乙女は、杉林に立つ巨大杉には妖精が住んでいると言った。
夏休みに入る直前の事、伊藤小雪は笹原大悟と出会ったその時から、笹原が危険な人間だと直感的に感じていた。そして夏休みに入り、小雪は笹原の姿に怯える中で、ロシアから来た乙女
メチェーリヤに出会い、その魅力の前に篭絡されてしまう。また、メチェーリヤの邂逅と前後して、小雪はメイという幼女と出会い、遊び相手になる内に妹の様に可愛がるようになった。
ある時に小雪はメチェーリヤの不興を買い、屋敷の出入り禁止を言い渡されてしまう。悶々とする日々を過ごす中で、遊びに来るメイだけが心を癒す存在となってくれた。
小雪の知らないところで事件が起こっていた。動物虐待を繰り返していた男がメチェーリヤの屋敷がある杉林で惨殺体となって巨大杉の枝に吊るされた状態で発見されたのだ。刑事の鹿島は事件を追うが、現場に手掛かりはなく奇妙な痕跡が残るのみ、聞き込みでも尋常ではない証言があり、捜査本部は異様な空気に包まれる。
少女と乙女の甘やかな交わり、そして不可思議で恐ろしい一夏の事件を描く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-12 01:33:51
20296文字
会話率:46%