近未来、日本。
全国各地でツキノワグマやヒグマといった熊の生息個体数が爆発的に増加し、一方でその駆除にあたるハンターの人数は減少及び高齢化の一途を辿っていた。
一昔前の行き過ぎた保護政策と、狩猟免許取得に関する手続きが煩雑を極めたことが原
因だった。
やがて人や人間社会の文明を恐れない熊が市街地に出没するようになり、札幌や仙台で住宅内にいた住民が襲われる獣害事故が発生。
ついには北海道旭川市で、就寝中の一家五人がヒグマに襲われて全滅するという最悪の事案が発生するに至った。
事態を重く見た政府は、熊の駆除に関する判断の全権を持てる国家資格「熊狩士」「熊撃士」の創設を決定。
その専用狩猟用具の開発を大手企業「輪島秦重工」と、岐阜県関市の刀剣・製造販売「美濃関鍛冶工房」に依頼、防衛省の技術陣と環境省の狩猟部門が監修することで、熊を狩れる専門技術を持ったハンターの養成に乗り出した。
凄腕の熊狩士として全国に名を知られた前野高陽は、警察官だった五年前、恋人だった同僚の裕子をヒグマに惨殺され、そのヒグマへの復讐のために警察を辞職した過去があった。
手がかりは、裕子に撃たれて潰れた赤い右目のヒグマだということ━━━━赤隻眼(アカカタメ)と呼ばれるようになった仇のヒグマを執拗に追う前野は、相棒の若き熊撃士・村井健介と共に北海道中を股にかけ、いつ果てるとも知れない追跡の旅を続ける。
果たして恋人の復仇を遂げる日は来るのか。
ヒグマへの復讐のために身につけた、無法新神流居合術の妙技と熊斬り太刀「雷神」を武器に、前野の剣技は今日も人熊問わず冴え渡る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 17:31:16
87173文字
会話率:25%
舞台は岐阜県関市洞戸地区。
大自然豊かでコンビニすらないこの場所で、霊山である高賀山を中心に、妖怪と巫女の血を引く者達との戦いが繰り広げられる―――
【純愛編】
絵を描くことが好きな少年と死期が近い少女が出会った。
二人は恋に落ち、少年は
少女を救いたいと、村に伝わる古い言い伝えを信じ、妖怪「さるとらへび」に少女を救ってほしいとお願いする。
しかし「さるとらへび」は二人を喰らい呪縛を解き放ち、再び世に君臨しようと試みた…。
千年の昔から続く妖怪と人との戦いは、時に呪われ、時に戦い、時に騙され翻弄されていく。
純愛を貫く二人の武器は、忍耐と我慢と努力。
二人は愛を信じ、愛だけを頼りに強大な妖怪に立ち向かっていった―――
【死闘編】
そして戦いは引き継がれ、妖怪達との死闘が待ち受ける。
立ち向かうのは、生まれるはずではなかった『奇跡が産んだ娘』
巫女の力に目覚め、少しずつ成長し、少しずつ妖怪を理解していく。
「さるとらへび」討伐へ向けて、少女の挑戦が続く…。
強大な「さるとらへび」は、敵対する妖怪を容赦なく襲う。
しかし他の妖怪達の出した結論は、静観・逃亡・自滅・裏切り。
純粋な想いは妖怪達と通じる事が出来るのか?
少女は何を信じ、何を武器に戦うのか―――
そして、その結末は――――――
「妖怪が現れそうな田舎に、想いを馳せてみませんか?」
そんなあなたの暇潰しになれば幸いです
この作品はカクヨム様にも投稿しています。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880858808 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-10 21:00:00
322566文字
会話率:25%