シーラとの戦いに勝利し、住民から指導者に請われたベルカンプ。
条件付で応じたベルカンプが理想の暮らしを模索するが、試算した金額に途方に暮れる。
一方ガライに伝令を飛ばし、国家間に発展する争いの種を消そうと官僚の来訪を取り付ける事に成功
するが、思わぬ人物が訪れる事に……。
時を同じくしてクリスエスタからは給金を積んだ財務長官と護衛の近衛兵が来訪するが、はかりごとに疎いヒポスロスは近衛兵のゼマリアに後を託しニアミスのまま逃げ帰ってしまった。
地球では幸太が栄太の存在に気づき、とうとう地球から次々と物資の供給が始まるのだが、そちらもそちらで近しい大人達がが違和感に気づきはじめ……。
捕虜となったバロルと会話を続けていくうちに彼の素性、人生が次々と明るみとなっていき、その極端とも言える義理固さにベルカンプは祖父と言う存在を投影し、心を傾けていってしまう。
会う者会う者ベルカンプに惹かれ尊敬の念を抱くようになる中でバロルだけはその思いを固辞し、ベルカンプはあらゆる角度からバロルを口説くのであるが、その義理固い性格が災いし、とうとうバロルの刑が執行されてしまう。
ベルカンプの最後の賭けにバロルはとうとう首を縦に振り、刑に望むが、果たしてバロルの着地点とは…………。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-23 14:25:15
196195文字
会話率:50%
種後島宇宙センターの見学に来た顧問の大山と双子の兄弟。
タキオン発射実験を野外で見ようと二人は丘に座り込むが、弟の栄太は事故に巻き込まれ、意識を失う。
気づくと栄太は地球の記憶を持ったまま、マチュラ大陸の赤子として母親に捨てられる瞬間
であった。
ベルカンプと名づけられたその少年は己の好奇心を我慢出来ず、やがて異国の知識を持った質問少年として街の噂になりはじめる。
その噂がとうとう王宮にも届き始め、ついには王の前で審問会が開かれた。
そこで出会った大賢者ピエトロと懇意になり、ついには地球との回路を開くことに成功する。
しかし、その知識を恐れた内官達はベルカンプを育ての親共々左遷し、自国領から一番遠い、名も無い砦へ追いやってしまった。
50年以上争いの無かった砦に何の因果か盗賊の群れが襲いかかり、圧倒的数的不利な戦況はわずか6歳の少年の手に委ねられる事になるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-20 16:00:00
140269文字
会話率:41%