兄様に愛されていると知っていた。
腹違いの王子で、五歳の時に初めて出会った兄様。暗くて埃っぽい離宮の中で小さくなっていた彼に話しかけるのは私くらいなものだった。
私の周りにはたくさんの使用人がいた。愛してくれる両親もいた。でも、兄様はいつも
独りきり。
だから、兄様には私しかいなかったのだろう。
知っていた。知っていたけれど、私は彼の傍にずっといるわけにはいかなかった。
だって私は正当な姫で、王の愛娘で、政略の駒だ。祝福されながら隣国への捧げ物、もとい花嫁として旅立つのが役目だった。
「行かないでくれ、キャンディス。俺の手の届かないところに行ったら、可愛いお前がどこかへ消えてしまうんじゃないかと思えて仕方ないんだ」
そんな風に引き止められつつも、別れを惜しみながら祖国を旅立ったはずなのに。
夫となる人に嫁いで、結婚生活を過ごしていたはずなのに。
なぜか私は、目が覚めると兄様の腕に抱かれていた。
※『狂愛』、すなわちヤンデレをテーマにして書きましたので、少し強引な表現があります。
※メリーバッドエンドです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-09 07:10:00
4800文字
会話率:28%
僕は一人で静かに本を読む事が好きだった。
だけど春に温かな風が吹くように、二年の春、僕の人生を変える人物が現れたんだ。
忍野未央、後輩の女の子で騒がしいやつ。
僕を遊びに誘い、少し強引に僕の世界を変えていってくれた。
そん
な日々の中、未央に何時しか恋をしていた僕は、未央が秘密にしていた病気だという事実を知る。
告白して残された時間を二人で大切に過ごしていく。
だけど確実に別れの足音はすぐそこまで来ていた――
これは僕達の初恋と別れの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-13 12:53:58
30979文字
会話率:55%
「――わたしとお付き合いしませんか?」
二人きりの静かな文芸部。
隠坂春(かくれざかはる)が後輩の桜川桜花(さくらがわおうか)から告げられたのは、思いもかけない交際の申し出だった。
それまでは適度な先輩後輩関係でいたはずだった彼女の唐
突な告白。
陰キャを拗らせた春は戸惑いながらも押し切られ、交際をスタートさせてしまう。
同じ時間を過ごしていくうちに、評判通りの人懐っこくて優しい一面だけではなく、少し強引だったりいたずら好きだったりする所も知っていき――だんだんと、春は彼女と一緒にいるのが楽しくなっていった。
けれど、だからこそ思うのだった。
君は、どうして僕なんかに告白したの? と。
彼女が胸のうちに秘めた願いと真意を知るとき、止まっていた春の時間が再び動き出す。
これは、互いの欠落を互いでしか埋められない二人が紡ぐ、運命の出会いの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-05 16:08:35
110728文字
会話率:29%
エルブ・トラヴァーは、引っ込み思案で消極的な少年だった。
しかし、そんな彼にはマートルという幼馴染みがいる。お転婆で少し強引な所はあるが、笑った顔が可愛い年下の女の子だ。
エルブは振り回されてばかりだが、明るくいつも励ましてくれるマートルの
事が大切で愛おしい。その感情は、家族や兄妹に向けるものと同じだと思っていた。――彼女が皇太子と結婚式をあげるまでは。
「あぁ……僕は、君の事が好きだったのか」
それが異性に対する愛情だと気付いた時には、もう手遅れだった。
*前編、後編。
ハッピーエンドではないので、何でも許せる方向け。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-22 02:00:00
8046文字
会話率:40%
友達の美樹から恋のバトンである
“ 指輪のチャーム ” を受け取った
主人公『和花(のどか)』24歳。
仕事はデパートガール。
趣味は天体観測
元彼は中古外車専門店のオーナー『瀬名さん』30歳。
彼は180センチ超えのハイスペッ
ク男子。多趣味でアウトドア派。交友関係が広く社交的。ワイルドで賢く、超絶モテる。
公務員の『ケンちゃん』27歳。
彼は身長172センチ。マイペースで少し強引。空気を読んで場を仕切ってくれる、誠実で優しく真面目で面倒見がいい人。
瀬名さんに「自分に合う人がいたらそっちと付き合ったら?」と言われ、ショックを受けた和花は彼から離れ、自分を見つめ直すことに。
その頃出会ったのが、
「誰よりも和花のことが好きだ」と言ってくれる一途なケンちゃん。
進展のない恋に自ら終止符を打ったはずの和花の恋は、思わぬ方向に動き始めて?!
走り出した気持ち、ゴールで待ち受けているものは……!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-30 23:26:05
144398文字
会話率:42%
締め切りまで頑張りましたが、グランドエンディングまで行きませんでした。少し強引に糸紡ぎの所で終わらせたので、読後感に個人差が出るかもしれません。ゴメンなさいm(_ _)m
ノウサギのチュウタは、今年の冬至の祭りで年ウサギになりたいと
思っています。なぜなら、年ウサギになったウサギと、雪女だけが美しい冬将軍に会うことが出来るのですから。
年ウサギに選ばれたチュウタは、季節の色糸を雪女のサエに届けます。でも、仕事はまだまだあるのです。
雪女や冬将軍の知らない暖かい森の話を、糸に聞かせ無くてはいけないのです。
チュウタは、ツキノワグマのゴローの話を聞かせることにしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-17 23:15:08
35067文字
会話率:27%
幼馴染にいつまでたっても告白できないヘタレ少年と、少し強引な部活少女のラブコメ。
(2017年コミックマーケット寄稿作品)
最終更新:2018-06-24 21:24:49
10090文字
会話率:43%
自分ひとりの時間を何よりも大切にしている宮野すみれは、週末に小さな映画館に通うことを楽しみにしている。
いつもの週末、そんな彼女に映画館で声をかけてきたのは、隣の部署で働く、宇崎紫温だった。
自分の時間が何よりも大切だったはずなのに、彼
と過ごす穏やかな時間が心地よくて…。
わざと地味を装う彼女と、優しいけど少し強引な彼のすれ違い恋愛小説。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-15 23:37:57
17857文字
会話率:32%
短編小説〜1話完結〜
【登場人物】
朝比奈 みやこ(28)
純白がとても似合う、純粋無垢な女性。来宮の部下。
来宮 誠也(35)
少し強引なドS男。頼りになる年上男性。会社の上司。
【あらすじ】
みやこは仕事の事で悩みを抱えていて、と
ても気持ちが不安定に。
そんな時にふと思ったのは・・・
「来宮くんの声を聞いたら・・・」
そんな思いから電話をした。
上司と部下の完全オフな姿の胸キュンストーリー。
この作品は、「カクヨム」にも掲載されていま。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-21 01:12:47
1507文字
会話率:57%
April fool なのでそれに関するお話を。
《私》と《私の幼馴染》のお話。
といってもあんまり関係はないし少し強引に話をまとめた感も…?
なんかびみょーな話になってしまいましたが、一応出来たので投稿をしてみました。
本当にびみょーな話
ですが、そこは目を瞑っていただきたく思いますです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-01 22:46:24
4950文字
会話率:36%
ここ一カ月程、恋人である真田結菜が冷たい。僕――染井雪はそんな彼女に不信感と違和感を覚える。そこで僕は不安とその訳を知りたくて、少し強引な手段に出た。
そして真実を知った時、僕がとった行動は……?
※別サイトにも投稿させてもらっています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-12-03 02:02:37
13694文字
会話率:27%
Only Loverの5年前のお話。片方だけでも読めます。往来での別れ話に居合わせてしまった女子大生。まとまらない話にうっかり巻き込まれてしまい……。なんだかはた迷惑な「いい男」に気に入られてしまった。最終的にどちらがどちらを手懐けているの
か。
「下に心があるのが恋、心を受け止めるのが愛なんだって」
二人の間にあるのはどっち?両方?それともまさかどっちでもない?
Only Lover完結後に書く予定でしたが、並行してこちらはゆっくり連載で書いていきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-24 22:37:36
3137文字
会話率:24%