15世紀末に最盛期を迎えた錬金術は、魔術師たちに寿命の伸長と不老をもたらした。
かれらは今もなお生き、その知識を秘匿したまま隠遁している。
そして、西暦2000年。二度目の大世紀末。
生命の禁忌を犯した過去の魔術師たち……「完成者」を、狩る
ための組織があった。
それが「賢人会議」。現代の魔術師ギルドだ。
あてどなく彷徨うかに見える完成者アリツィヤと、彼女のもとに続々と送り込まれる、現代の魔術師たち。
かれらの戦いに巻き込まれる者もいる。
戦いは繰り返される。そのたびに、勝者と敗者が分かたれる。
傷つく者。命を落とす者。犠牲者たちの魂を呑み込んで、戦いは激しさを増す。
その闘争の背後に見え隠れする、影のごとき騎士……『狂王』の姿。
アリツィヤの目的とは何か。
『狂王』とは何か。
激しい戦いに身を投じる者達の結末は何処にあるのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-13 14:47:21
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