「聖女殺し」「姉殺し」「娘殺し」「妻殺し」そして──「母殺し」
十年前の惨劇が、すべての始まりだった。
国民から恨まれ、家族から憎まれ、日々を過ごすヴァンベール公爵家の長女 アナスタシア。顔を魔力制御の仮面で隠すことを言いつけられ
、行動を制限される日々を過ごす彼女には、誰にも知られていない秘密があった。
それは、魔法師や魔法治癒師よりも重宝されはじめた『杖職人(ワンドクラフター)』として、今日もせっせと精霊の力を借り魔法の杖を生み出しているということ。
そんなアナスタシアの前に、不思議な青年が現れた。
青年は、孤独な彼女にこう告げる──「君も大切な人を失くしたひとりだ。悲しんだっていい。泣いたっていい。君の悲しみを許さない者がいるというなら、俺がそれを許さない」
アナスタシアのワンドクラフターとしての人生は、青年の言葉によって一変することになる。
※学園編は2章からになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-04 17:51:40
152104文字
会話率:35%
唐突に発生した異世界の門から訪れる魔なる者。
それは、様々な姿で人々に恐怖を与える。
時に悪魔として、時に異質なものとして。
そして、その驚異から身を守る為に人は古のオカルトに手を染める。
神威、魔術、陰陽術などなど、一般に超能力と呼ばれて
いた古の技術が魔法と呼称されるようになったそれを人々は時に家系の物として発展させる。
そして、時に魔なる者が人に危害を加えた際は、専用の機関がこれを迎え撃つ。
更に、これは当然というべきか、異界の門から流れる空気が人々に戦うすべ、魔術と同じような超常現象を与えて、戦える者が増えていく。
しかし、全体的な戦力となるのはやはり古流の魔術組織や、魔法師を育成している機関の魔法士達。
そして、世界でも人外の者と渡り合えるのはひと握りの卓越者や、超越者、他には重要人物の護衛をしている騎士達。
世界はそのひと握りの者達によって各地の結界の中で護られながら生きている。
そして、ひょんな事からオカルトに目覚めた、否、目覚めさせられた少年、兵藤鉄平は、その後知り合ったメイドと隠れ魔法師のクラス委員長と共に色々な事件に首を突っ込んでいく。
そして、そこから新たな人と魔の戦いが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-06 00:00:00
42692文字
会話率:42%