妻を失い半年の夜がまだ明けやらぬ丑三つ時。息子の留太が画用紙に書いた拙い落書きのような恐竜が、突如として絵から飛び出した。
二頭目の恐竜も登場し、一家は賑やかさを迎えたが、それも長くは続かなかった。
親愛なる家族との二度目の別れに、留太は─
─折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-12 10:59:03
3891文字
会話率:54%
結論から述べると、二年前、人類はより高位の存在から死刑宣告を受けた。
『今この時を持って、ようやく我等は450年という長きに渡る議論の末に結論を下した。我等《七大天使》は唯一神様の名の元に、貴様ら害虫を一匹残らず抹殺する――』、とね。
人類を殲滅せんとする《天使》との全面戦争を見据え、五大国の王達は幾つかの掟を制定した。
しかし。その掟の中でも最も重いとされる《不殺の誓い》を突如として破り、黒の王国の者を殺めた白の王国。
一般の冒険者ならまだしも、誓いを破ったのは五王の一人、彼の《聖王》レオボルトだった――!?
何故彼らが唐突に掟を破ったのか、その真相を確かめるべくここに一人の少年が立ち上がる。世界に十数人しか存在しない、勇者(ブレイブ)の称号を持つ少年"ヴィレン"が。
ヴィレンは他の3大国。赤 緑 青の王国から使者を集め、白の王国へと"話し合い"に向かう旅を始める。
果たして、白の王国では"何が"起こっているのか?
また"何が"彼らを待ち受けているのか?
これは『終を変える勇者の物語』ではない。ましてや『偽に足掻く勇者の物語』でもなければ『過を犯した勇者の物語』ですらない。
――これは『終を告げる勇者の物語』である。
基本1話/4日更新 挿絵あり(子どもの落書きレベル)
※最初の作品なので、途中まで読みにくい表現が度々あるかと思いますが、最後までお付き合い頂けると幸いです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-01 21:00:00
521662文字
会話率:38%
ある日、世界は変異した。
世界を狂乱に陥れた馬鹿騒ぎ、通称〈大祭害〉。世界に巨大な門が現れた時、現世に異界が出現した。
まるでジャンルの違う別々の物語をごちゃ混ぜにする様に、星がぶつかり合う様に、空想の土地、神話の怪物、伝説の道具。ヒ
トの文献に描かれた既知の悪魔や妖怪果ては神様から全く見たことも聴いたこともない存在まで混入し、世界は狂気としかし確かな喜々に包まれた。日常はいとも容易く破壊され、現実は無慈悲に容赦なく突然に、抵抗する間もなく呆気なく砕かれた。それはあまりに無差別で、それはあまりに乱雑で、それはあまりにテキトーだった。
兎にも角にもこうして新たな世界の構図が出来上がり、子どもの落書きか出来上がり、設定を詰め込み過ぎて空中分解するような、御伽噺というにはとうてい愛茶駆茶で娯茶誤茶なお祭りの舞台が出来たのであった。
しかし、そんな馬鹿騒ぎも今は昔……。
ヒーローになるもラスボスになるも自由な混沌世界で繰り広げられる喜劇的群集劇(コメディック・アンサンブル・パンク)、さあお立会い。ガンガン行こうぜッ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-07 09:13:16
961697文字
会話率:62%