「お嬢さん。そこそこ高給な仕事に、興味はないか?」
そう言う齢8歳の少年(の顔)に釣られ、私は少年――ライナス様の世話役になった。
彼が私を雇った理由。それはとても単純で、明快だった。
――曰く、とても女らしかったから気に入ってしま
った、と。
……まさか取り柄が護身術の女を、女らしいとは言いませんよねえ!?
直ぐにライナス様の幻想を訂正しようとするが、既に彼の中では可憐な私のイメージが出来上がっている様子。
もし私の本性を知ったら、幻滅されて、解雇されるだろう。
そう思った私は、事実を隠すことにした。
ひょんなことから坊ちゃんに見初められた、ギャップ激しめの平民が、クビの心配をしながら生活する話。
日向るな様主催『GMB企画』参加。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-20 22:47:55
8744文字
会話率:37%