大阪城に呼ばれ石田三成、増田長盛、長束正家、前田玄以、長政の代わりの宮部継潤の五奉行の前に座る浅野長政。正面に三人、両脇に一人ずつ。正面の中央に石田三成。まず三成が口火を切る。
「浅野殿は最近迄同僚として共にやってこられた方。心苦しいが問わ
ねば成らぬ」
「関白方のお側付きの女人は誰に頼まれたのか」激しく問い掛ける。
「・・・・・・・・・・」沈黙の長政。
「もう一度聞く。関白の奥方のお側付きの女人は誰に頼まれたのか」三成が再度激しく問い掛ける。
「・・・・・・・・・・」再度沈黙の長政。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-20 14:05:25
8067文字
会話率:7%
「石田三成の軍勢が、押し寄せて来るかも知れない。私は今日で三日三晩、一睡もしていない。私は少し仮眠を取るから此処にいて、ご主人様をお守り致せ」と、槍を女の付き人に渡し、その場を離れた。彼女は分かり安く言うと、現代の女ガードマンと言った処だ。
小笠原秀清がその場を離れて、2~30分して軍勢の声がした。石田三成の軍勢に屋敷を囲まれた。その事を察知した屋敷の主、細川ガラシャは女の付き人に槍をしっかり持つよう指示した。かねての予定通り死を覚悟した。
「その槍で私の胸を突きなさい」ガラシャは命じた。
「・・・・・」女ガードマンは沈黙し、槍を立てたまま、槍を動かそうとしない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-20 13:55:00
5260文字
会話率:50%