――もしもし。お宅のご主人が出勤されていないのですが、奥様なにかご存知ないでしょうか。
ある専業主婦のもとにかかってきた一本の電話。 女は知らないと答えるが、思い当たることがあると言う。
「最近あの人、冷たくなったのよ。昔はあんなに優し
かったのに」
夫に「急な残業」や「急な出張」が増え、不審に思っていた女だったが、ついにある日、「証拠」を見つけてしまう。 電話を通して明かされる、夫の失踪の真相とは。
※エブリスタにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-14 18:18:16
3205文字
会話率:8%
若い頃、トラックで日本中を旅することを夢見て大型免許を取った朝妻もみぢ。
不運にも採用試験当日に自家用車でドブに突っ込んで夢を諦める事になる。
平均的な高校を平均的な成績で卒業してはいたものの、
どんな職業に就いてもまるで上手くいかない彼
女には、
実は異世界転生者という誰にも言えない秘密があった。
ういろう工場で箱詰めアルバイト、
ガス器具工場でチェッカーの契約社員、
居酒屋の店員、
仕事を転々としながらも素敵な男性と出会い、結婚&出産を経て、
現在は育児の傍ら毎日コンビニでアルバイト。
――の、ハズだったのに。
夫の失踪を機に息子を養える職業に就かなくてはいけなくなった、もみぢ。
かくして完全に黒歴史扱いになっていた大型免許の職を探しはじめたのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-12 17:40:45
52170文字
会話率:36%
文武両道において優れた資質を示す松添藩の若き武士、後藤龍之進のもとに嫁いだ夜、美和はあふれるほどの幸福感に包まれていた。
しかし、初夜を終えて目を覚ましてみると、夫の龍之進の姿がない。
寝こけていて龍之進が起きだしたことに気が付かなか
ったことを恥じた美和は、何も言えずに寝具の上に座って拳を握り締めていた。
しかし、ことは美和が思っていた以上の広がりを見せる。
龍之進は、藩主の嫡男をかどわかし、藩内から姿を消していたのだ。
後藤家は閉門になり、世間から冷たく突き放される。
艱難辛苦の日々を送る後藤家の人間を支える美和だったが、龍之進はなぜ新婚初夜に姿を消したのか苦悩する。
報われることのない苦しみの中、ひたむきに生きる美和だったが、後藤家にさらなる悲報がもたらされる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-11 06:00:00
32563文字
会話率:34%
葉子の夫は、7年前、葉子と幼い娘を置いて失踪した。以来、夫の実家の頼みで、娘にも周囲にも夫の失踪を隠して暮らしてきたが、その夫が帰って来たという噂を聞く。動揺する葉子。
最終更新:2017-07-01 18:37:27
10095文字
会話率:26%