――ラフマニノフの指先は、選ばれた者だけが持っている。
音大付属高校二年・黒江美紗は己の限界に突き当たっていた。成績はもうずっと横ばいのまま、将来を思い描くこともできない。焦燥と懊悩の日々の中、美紗の前に現れたのは、三歳年下の天才ピアニスト
、真白。ふたりはピアノ・デュオを組むことになるが…。
ピアノの神様に愛された少年と愛されなかった少女の、相克のデュオ。
※このお話は深森浅羽さんからストーリー原案をいただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-03 21:00:00
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会話率:46%