人間は「自分は他とは違う、特別な存在だ」と考える傾向がある。それが人としての最低限度の自尊心であり、誰しも持っている感情だ。
そしてこの物語の主人公瀬良 穣もまた、「自分は特別な存在」であってほしいと願い、しかし特殊能力に目覚めることはおろ
か美少女一人にも出会わないこの世界に飽き飽きしていた。
そんなある日、少年は猟奇的な殺人現場を目撃する。犯人の男から必死に逃げ、そして路地裏へと隠れるがやがて見つかってしまう。 少年が死を覚悟した時、その路地裏で出会ったばかりの仮面をつけた女、リベカに 「助けてあげてもいいわよ、ただし条件つきで」 と言われ………… “命の恩人”の脅しによって、望んでいたはずの非日常へと身を投じる少年の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-16 08:19:09
64142文字
会話率:35%