勇者イサラギは考える。
なんで勇者の俺がわざわざ村々を回らなければならないのかと?
ハッキリ言って、現地まで行くは面倒くさくて仕方がないのだ。
だから助けてほしいのなら、魔物を俺の所まで気合いと根性で釣ってくればいい。
常日頃からそう思っ
ていた。
だが現実は厳しい。
村人は助けに来てくれと俺に泣きつくだけで、王級の奴らはとにかく俺に魔物討伐に向かえとせっついてくる。
だるい。
だるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるいだるい……だるい!
何とかならない物かと三日三晩炬燵でゴロゴロしている時に、俺はある名案を思い付いた。
「あ、そうだ!魔法を覚えればいいんだよ!遠くからそぶっぱして敵を片付ける超強力な奴を!」
こうして始まる。
俺の勇者としての引きこもり生活が。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-10 18:11:22
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会話率:29%