調薬を営むメアは、ひょんなことから同じ酒場にいた騎士団長に薬を飲ませることになる。見事に飲ませてみせた彼女は女将に一番高い酒を奢らせるなどしてその夜を明かした。するとその騎士団長、ヴェルナーからのアプローチが始まる。どうやら苦手意識が強くあ
る従来の薬と違い、メアの調薬したものはするりと飲めるとのこと。それは発端に過ぎず、興味は恋に代わり、ずるずると一緒に過ごすうちにとうとうヴェルナーにプロポーズまでもされてしまう。
しかし、メアには彼にまだ言っていない秘密があった。彼女は世間一般で薬を取り扱う者である薬師ではなく、世にも珍しい、人を癒す薬を作る魔女なのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 08:00:00
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会話率:60%