とある世界に、最も力を持った国の王がいた。
王の手腕により国は栄えていた。
国民は皆、王に感謝していた。
しかし彼らは王の姿を、名前を知らない。
周知は宰相が。また王を知っている者は王のすばらしさしか話さない。
噂好きな国民の間で様々な
考察が飛び交うのは仕方のないことだ。
「王はきっとあまりにも不細工なのだ。」
「王はきっと名前が変わっているからと表に出すことを家臣から止められているのだ。」
「王はきっと人前に立つのを恐れているのだ。」
彼らは噂しながらも、皆願っていた。
早く姿を見せてほしい、と。
これは、姿を隠しながらただ一人の人として学校に通う王と、そんな彼女を取り巻く人々のお話。
注:以前comicoのチャレンジ小説で投稿させていただいていた作品です。リニューアルにより投稿ができなくなったため、こちらで投稿させていただきます。もしcomicoで閲覧してくださっていた方がいれば、以前とは違う箇所が多々あるかと思いますが、ご容赦ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-13 23:56:26
40470文字
会話率:35%