西暦2024年、人々は月の固有周波数から星が歌を奏でていることを発見する。
月の歌声は人々を魅了し、生を諦めたものも明日に希望を持ち、意識を失ったものに涙を流させた。
人々は想った。
月がこれ程までに美しく歌うのであれば、我らが蒼き
惑星は如何に美しく歌うのであろう。
|聲《ショウ》は月の歌に聴き惚れて、地球の歌声を聞くための拠点として選ばれた高校――私立清聴高校で星の声が聴ける時を今か今かと待ちわびた。
|聲《ショウ》が聴いた星の声。
あまねく生物の母の声を聞いた時。人は平常でいられるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-27 01:05:48
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